ホストクラブのぼったくりに遭わない方法とぼったくられた場合の対処法を解説【身を守る】
近年、「風営法」が厳しくなり、“ぼったくり”と呼ばれるホストクラブは減少しました。今ではぼったくりのホストクラブを探すほうが難しいとさえ言われています。
しかし、いまだにホストクラブでのトラブルも報告されていますので、用心しておかないと被害に遭ってしまうかもしれません。
万が一、悪質なホストクラブに引掛ってしまった時にはどうすればいいのか。今回は、対処方法についても詳しく解説していきます。
そもそもホストクラブの「ぼったくり」とは
そもそも「ぼったくり」とは、飲み放題1時間5,000円と言ってお店に招き入れ、帰り際に数十万円のお会計になっているといった具合のシステムです。
その際お店は、「飲み放題は5,000円、テーブルチャージが10万円、セット料金が3千円、さらにTAX40%で基本料金が14万円です」などといった言い分を平気で用意してきます。
注文の際にホストが「このボトルは○○万円するけど大丈夫?」という風に注意しておけば未然にこうした金銭トラブルは防げますが、ホストクラブ側としてはなんとか売上につなげたいので、注意を添えず注文を通してしまうことがあります。
ボトルを注文すると大いに盛り上がるのでその場は楽しいですが、あとで明細を見た時に悲しまないためにも、注文の際にはホストに金額を確認するなど注意が必要です。
ぼったくりはお店の「客引き」でほとんど分かる
ぼったくりを行うホストクラブかどうか見極めるポイントのひとつに「客引き(キャッチ)」があります。集客のひとつとして昔からホストクラブでは当たり前でしたが、今では「風営法」が厳しくなり、そもそも客引きをすることが違法になっています。
しかし、違法だと知っていながらも、まだまだ客引きをしているホストクラブはあります。この客引きを見ることでそのお店がぼったくりかどうか判断することもできるので、ホストクラブに慣れていない人は以下のことを覚えておきましょう。
お店の従業員が客引きをしている場合
ぼったくりの可能性が低いホストクラブは、お店の従業員(ホスト)が客引きをしています。お店の従業員か判断できない場合は、「お店に入ったら、お兄さんがついてくれる?」と聞いてみましょう。
「いいよ」と答えてくれたらそれは間違いなくお店の従業員ですので、ぼったくりの可能性はかなり低いでしょう。
店が外部の人間を雇って、客引きをやらせている「外販」の場合
従業員ではない外部の人間を雇い、客引きをさせているホストクラブはぼったくりの可能性があります。これは業界では「外販」と呼ばれ、客引き専用の従業員として雇われています。
見た目ではホストなのか外販なのか判断することができませんので、声をかけられたらさきほど同様に「お店に入ったら、お兄さんがついてくれる?」と聞いてみましょう。
「俺よりもっと良いホストをつけるから」「俺はキャッチ専門」と言ってきた場合は、「外販」である可能性が高くなります。
客引きがなんとしても来店させようとする理由
ホストクラブの客引きに捕まったことのある人はわかると思いますが、客引きたちは来店させるために必死です。ナンパ口調で口説くかのように誘って来ることもありますし、土下座してまで誘ってくる客引きもいます。
ここからは、客引きがそこまで必死に客を捕まえようとする理由についてご説明していきます。
「紹介料」が欲しいから
外販として客引きをしている人は、客を1人連れていくことで「紹介料」という形で報酬を受け取っています。
ぼったくりではない普通のホストクラブであった場合の紹介料は1人紹介して数千円のものですが、これがぼったくりのホストクラブになると紹介料の金額も高額に変わってきます。
とにかくしつこく勧誘してくる客引きは、高額な紹介料欲しさに必死になっている場合がありますので、もしかしたら紹介されるホストクラブがぼったくりなのかもしれません。
「外販」は責任逃れできるから
客引きという行為が風営法によって規制されているのにも関わらず、外販が強引な客引きをできるのは、「外販」も「ホストクラブ」も責任逃れできるからです。
外販は警察に捕まってもお店の従業員ではないので、なんとでも責任逃れできるという事です。
客引きがしつこい時の対処法
昔からですが、客引きの多くはとにかくしつこいです。そのしつこさに根負けしてお店に入ってしまうこともあるので、ここでは客引きがしつこい時の対処法についてご紹介していきます。
とにかく無視する
客引きがしつこい時は、無視するのがいちばんです。少しでも反応してしまうと、そこからグイグイ攻めてきますので、興味がない時は徹底的に無視してください。
お店からある程度距離が離れると、それ以上追いかけてきません。
音楽を聞く
中には話を無視できない人もいますから、そんな時はイヤホンを付けて音楽を聴きましょう。もしくは音楽を聴くフリだけでもかまいませんし、携帯をイジったり、電話をしているフリでも大丈夫です。
それだけで興味がないことを無言でアピールできますので、客引きも諦めてくれます。
適当なお店に入る
どんなに無視してもしつこく客引きしてくる場合は、道沿いにある適当なお店に入ってみましょう。客引きには「テリトリー」と呼ばれる、それ以上行ってはいけないエリアがあります。どんなにしつこい 客引きでも、店に入られてはなにもできません。
近くの飲食店やコンビニでもかまいませんので、一時的に非難してみましょう。
実際に自分がぼったくりにあった場合の対処法とは
ぼったくりに注意していても、客引きの巧みな話術に引っかかり入店してしまう可能性もあります。実際にぼったくりにあった場合の対処法についてご紹介していきます。
お金を払えないからといって、私物を預けない
ぼったくりのホストクラブに引っかかってしまい、支払えないお金を請求された時には絶対に私物を預けてはいけません。よくある手口のひとつに、「お金が支払えないのなら、私物(免許証や携帯など)を置いていけ」と言われることがあります。
身分証などの私物を渡してしまうと、結局あとで取りにこなくてはいけないので、その時に改めて料金を請求されてしまいます。ですから絶対に私物を預けないようにしてください。
とにかくそんなお金は支払えないと伝え、相手の出方をうかがってください。
客引きに言われた金額以上は払わない
ぼったくりの被害に遭った時には、客引きに言われた金額だけを支払い、それ以上の金額は払わないことを伝えてみてください。あらかじめわかっていた金額を支払うことで無銭飲食になりませんし、いちおうお金を支払う意志を見せることができます。
それで引き下がってくれる場合もありますので、客引きに言われた金額以上は支払う意志を見せてはいけません。
携帯番号だけを教える
どうしても金額を請求してくる時には、携帯番号だけを渡してください。携帯番号を渡すことで、向こうはあとでも請求できるわけですから、その場をやり過ごすことができます。
電話がかかってきても無視するのがいちばんですが、心配な時は警察や弁護士事務所で相談してみましょう。
また、間違っても住所や勤務先、免許証などの身分証は見せてはいけません。住所などを教えてしまうと、あとでお店から訴えられることがありますが、携帯番号だけだと住所氏名がわからないので裁判を起こすことができません。
「警察を呼んでほしい」とお店に願い出る、または自ら呼ぶ
ぼったくりのお店が避けたいのは警察が介入してくることです。ですので、ぼったくりの被害に遭ったと感じたら、すぐに「警察を呼んでほしい」とお店に願い出るか、自ら警察を呼んでください。
ちなみに、警察が来たところで直接的な関与はしてくれず、当人同士で話し合いをしてほしいと言われるだけです。
しかし、警察を呼ばないとぼったくりのお店と対等な立場で話し合うことは困難なので、警察がそばにいるだけで話が解決に向かいやすくなります。
冷静に対処することが大切
上述してきた方法をぼったくりのお店に伝えることで、相手はあなたを冷静に対応してくる人として認識します。
相手がなにを言おうと一歩も引き下がらない姿勢を見せることで、向こうはそのうち折れますので、通常の料金を支払うことでお店を出ることができます。
もしもぼったくりのホストクラブに引っかかった時にも、落ち着いて対応してください。
客引きに話しかけられた時点で「甘い言葉」に要注意
外販の人たちは、お客様を呼び込むためにさまざまな言葉で誘惑してきます。
基本的には声をかけた女性の予算に合わせ、きちんとしたホストクラブを紹介してくれる人も多いですが、中には甘い言葉で誘い、ぼったくりのホストクラブを紹介する人もいます。
ですので、客引きに話しかけられた時点で「ぼったくりの可能性もあるかも」という事を頭の片隅に置いておくと安心です。
まとめ
ぼったくりのホストクラブは減少しているものの、そんな怪しいホストクラブを見抜く力を身につけて損はありません。
心配せずにホストクラブを楽しみたいという人は、ネットでホストクラブの公式HPをチェックしてみてください。合わせてお店の料金システムや口コミを調べておくとより安心できますよ。