ホスト用語「ラストソング」とはどういう意味?リクエストできる?【定番曲も紹介】
閉店までホストクラブにいたことありますか?
ホストクラブでは、閉店前に一人のホストがカラオケを歌う「ラストソング」が定番となっています。
今回はそんな「ラストソング」の持つ意味やエピソード、定番曲などをまとめてみましたので、ぜひチェックしてみてください。
ホスト用語「ラストソング」ってどういう意味?
ラストソングは、その日の売り上げが一番多かったホストが営業時間の最後に締めとして歌う歌のこと。お店によっては、来店組数が一番多かったホストの場合もあります。
どちらにしても、ラストソングを歌うということは、新人ホストにとってまず最初に目指しやすい目標です。
お店によっては月のNo1が翌月1ヶ月継続で歌うことも
最近は、毎日の売上でラストソングを決めるお店が主流ですが、お店によっては、前月の売り上げでNo.1を達成したホストが一月通しでラストソング担当になるお店もあります。
より名誉感が高まるので、月末の獲得競争は熾烈になることも多いのだとか。
「ラスソン」と略されることもある
ラストソングはよく「ラスソン」と略されます。
担当ホストに「もうちょっとでラスソン取れそうだから、シャンパン入れてもいい?」という感じでお願いされることもあるかもしれませんよ。
ラスソンは女性客を競わせる効果も
売り上げをあげるのがホストの目標なので、ラスソンも当然、女性客を煽る手段として使われます。
ホストクラブに通いつめていたある女性が、自分の担当ホストが「ラスソン」を取れそうだったので、思い切って数十万円シャンパンを下ろしたところ別のテーブルの女性客に100万を超えるシャンパンを入れられたというエピソードもありました。
閉店間際になるとこうしたお客同士の競い合いがよく起きるのもラスソン効果ですね。
ホームページに載るのでホスト選びの参考にも
各ホストクラブのホームページやブログに「本日のラスソン」として日付とラスソンをとったホストの顔写真入りプロフィールが掲載されていることもあります。
一番フレッシュでリアルタイムな情報なので、まだ担当を決めていない場合、そのお店で今イケてるホストを選ぶのにとても参考になります。
ホストにとって名誉のある儀式
ホストにとっても「ラスソン」を歌うということは名誉になります。特に、毎日の売り上げでラスソンが決まる場合は、まだNo.に名を連ねるほどではないホストでも、その日に絞って営業を頑張れば獲得することができる目標です。
また、ホスト自身が店中の注目を集めるだけでなく、その日自分の売り上げに貢献してくれた女性客である「姫」の顔を立ててあげることができる儀式になります。
お店によっては新人ホストが初めてラスソンを獲得した場合、ラスソン賞として特別手当が出ることがあったり、名誉にプラスして実利の特別ボーナスを得るという、ホストにとっても美味しいシステムです。
ラストソングでよく歌われる曲は?
ラストソングでは、切ない恋を歌い上げるバラード調の曲がよく選ばれます。
もちろん、パワフルなロックや、ノリノリのイケイケソングを得意とするホストもいて、それぞれの個性に応じて選んでいます。
それでは具体的にどんな曲がよく歌われているのかご紹介します。
三代目J Soul Brothersの「LOVE SONG」や「花火」
ラスソンに選ばれるのは、やはり今流行っている歌が多くなります。中でも、三代目J Soul Brothersの切ないバラードはホストの間では大人気です。
仲間のホストを引き込んで一緒に歌うのにも向いているので、ラストソングでもよく歌われます。
また、バラード調の「LOVE SONG」、「花火」は切ない曲調と歌詞が女性ウケがよく、人気が高い曲です。ホストとの報われない恋愛を、女性客が自分と重ね合わせて共感しやすい歌と言えます。
Kinki Kidsの「愛のかたまり」
ジャニーズソングはホスト人気も高く、切ない曲調が多いKinki Kidsは特に人気です。
ちょっと懐かしいデビュー曲の「硝子の少年」や「もう君以外愛せない」など人気の曲は色々ありますが、何と言っても一番人気なのは「愛のかたまり」です。
心情を乗せて歌い上げやすい曲で、語尾を伸ばす部分でビブラートを効かせれば上手く聞こえやすいという利点もあります。
お客様への愛情を表現できる歌詞がポイント
ラストソングは、その日の売り上げをあげてくれたお客様に感謝するための歌です。ラブソングの歌詞に乗せて、切々と女性への愛情を表現できる歌がよく歌われています。
ホストクラブはお客とホストが疑似恋愛を楽しむ場。女性客にその錯覚を与えることが大切です。
結ばれたいのに結ばれないといった悲恋の歌詞も、お客とホストという障害を常に感じている女性客にとても共感されます。
ホストがラストソングに込める思い
ラストソングを歌うことはホストにとって名誉であると同時に、そこにお金をつぎ込んでくれた太客の女性客のプライドを満足させる効果もあります。
だからこそ売れているホストであれば、準備や練習にも余念がありません。
歌が苦手でもそれを武器に
ホストといえども歌が苦手な人はいます。中にはボイストレーニングに通って歌唱力を磨いているホストもいるそう。それでも歌が苦手なホストは、後輩に代わりに歌わせたり、歌う代わりにお気に入りの曲をかけてしのぐようです。
三枚目キャラのホストなら、下手さを武器にエンターテイメントに徹するという手もあるでしょう。
二枚目王子様キャラで歌が苦手な場合は、イメージを守るために歌わないということも大事です。歌わないという手をうまく生かして、ミステリアスさを引き立て神秘的な近寄りがたいキャラ作りをするのもこのタイプには効果的です。
毎回違う曲で楽しませてあげたい
ホストにとって、自分の最大の見せ場であるラストソング。どうせなら毎回違う曲で姫を喜ばせたいという気持ちになるのは当然です。
たまにしか歌う機会が回ってこないのならいいのですが、歌う機会の多いバリバリの人気ホストにとってはなかなか悩ましいものです。
アフターなどで行くカラオケも候補曲探しの大切な場になります。新しい曲ばかりではなく過去に流行った曲まで、幅広いリサーチが必要です。日頃から色々なジャンルの曲をリサーチするのも売れっ子ホストにとっては大切な仕事の一環です。
太客からリクエストがあったら応じることも
ホストが自分でその夜の心情にあった歌を歌うことが多いラストソングですが、太客からリクエストがあった場合は応じることもよくあります。
この場合、イケイケの曲やハードなロックをリクエストされることもあります。
そんな時もしっかり期待に答えられるように、あらゆるジャンルの曲を日頃からカラオケに通い練習しているホストは多いようです。
年代に合わせてジャニーズから尾崎豊まで
遊びにくるお客様の年代は様々です。時にはホストにとってはお母さん世代の曲をリクエストされることもあります。
年配のマダムを太客に持っているホストは、尾崎豊や安全地帯、チェッカーズなど当時カラオケで主だった曲を押さえて練習しています。ラストソングだけでなくアフターのカラオケでも喜んでもらえるよう努力を怠らないのです。
歌唱力にあまり自信がないけど度胸はあるという場合なら、ハードロックを思い切りシャウトしながらがなるのも一つの手。振り付けのあるモーニング娘。やAKB系で盛り上げるのもありです。
歌モノマネを研究しているホストも!
ジャニーズやEXILEのメンバーに自ら似せてきているホストも多くいます。歌舞伎町の山Pなどと称されるようになればしめたもの、ホスト情報誌などで取り上げてもらえるかもしれません。
お客さんに注目され覚えてもらうために、髪型やメーク、歌い方を真似してみるのも、売れっ子ホストを目指す姿勢の一つと言えます。
まとめ
売り上げが一番多かったホストが最後に締めとして歌うラストソング。上手く歌いこなすことも重要な仕事の一つです。
日頃から様々なジャンル・時代の曲をリサーチして練習するホストも多いです。
担当ホストにラスソンを取らせてあげるのは、通っている側としても憧れますよね。彼に十八番を歌ってもらうのを楽しみに、お酒を入れてもいいですね。