ホスト業界の大きな変化は?ホストクラブの誕生からネオホストまで【ホストクラブの歴史】
ホストクラブに行ったことの無い人のホストクラブのイメージと言えば、高級、チャラいなどと、イメージする人も多いのではないでしょうか。
しかし最近では、健全でクリーンなイメージを大きく出しているホストクラブも多く見かけます。メディアにも話題になっている「ネオホスト」はそう言った昔のイメージを大きく覆すかもしれません。
今回は、ホスト業界の大きな変化、ホストクラブの誕生から現在のホストクラブの現状、現在の世間からのイメージまでご紹介していきます。
ホスト業界の大きな変化
最近のホストクラブは昔のイメージとは違い、特別感や遠い世界の話ではなく、とても身近になってきているのが今のホストクラブです。ホストの見た目やファッションも、昔とは大きく変化しています。
昔と比べて気軽に入りやすくなった最近のホストクラブ、その様子やホストクラブのコンセプト、働いているホスト、ホストに行く人たちの客層などを見ていきましょう。
SNSの流行でホストクラブがクリーンに
最近ではSNSの流行により、どこのホストクラブが悪質で、どこのホストクラブがぼったくりなど、すぐにネットに書き込まれてしまう時代です。
そのためホストクラブ全体でも規制がかかり、悪質なお店の取り締まりも厳しくなっており安心してお店を利用できる様になりました。
普通の飲食店も同様、何か不満があるとすぐにSNSで悪評が書き込まれる時代なので、競争率の激しいホストクラブも日々サービス向上のために努力をしています。
ホストとお客様の層が変化している
昔のホストクラブといえば盛り髪に、スーツのイメージが一般的。一方お客様のイメージは、お金持ちのおば様や、キャバ嬢といったイメージがつくのでは無いでしょうか?
しかしそんなイメージは昔のドラマや、映画の中だけかもしれません。今では気軽にホストになれて、お客様はちょっと遊びに行く感覚でお店に行ける時代なのです。
誰でも気軽にホストになれる時代?
入れ替わりの激しい業界のため、ホストになること自体はそれほど難しくはありません。ホストクラブで働くには大きく分けて2つの方法があります。1つ目が、求人サイトからの応募、2つ目がスカウトを通してのお店の紹介です。
求人サイトからの応募は他のアルバイト同様、常に募集がかかっているので、そこから応募します。スカウトを通しての入店は、表向きは禁止ですが、ホスト売り手市場の今ではお店が増えているため、どこのお店も人気ホストがほしくてたまりません。
そのため、美容整形手術代を出すという約束をして口説いたりなど、様々な方法でホストを募集しています。
女子大生やOLなど普通の女性客が増加中
同業者で、水商売をしている女性のお客様は今でも変わらず多いようですが、最近では大学生や、普通のOLでもホストクラブを利用しています。
その背景として、ホスト自体のファッションの変化や、SNSで実態がよく分かるようになり、気軽に利用できる雰囲気になったことにあります。
フェスやスケボーなどのおしゃれな娯楽と同じような感覚で、簡単に始められるのが今のホストクラブです。非日常を体験できるホストクラブは普通のOLや大学生には刺激的で日常を忘れられる娯楽の一つになります。
ネオホストやボーイズバーなどが人気になっている
冒頭でも書いていますが、ネオホストとはホストのイメージを覆しました。私服でカジュアルなスタイル、お酒をあまり飲まずに、フレンドリーな接客を行う傾向にあります。
また最近ではボーイズバーも人気になってきていて、カウンター越しで会話をしながらお酒を飲むというスタイルも人気になってきています。
ホストクラブにいくにはまだ緊張してしまう、という初心者の方には方にはおすすめの価格と雰囲気です。
そもそもホスト業界はいつから始まったの?
日本では昔から芸者文化があるように、男性向けの娯楽施設は存在していました。そして、女性向けの娯楽施設が出来てきたのは、戦後間もなく高度経済成長を迎えた頃になります。
女性が働き初めて、女性の経営者も少しずつ世にで始めた頃、そんな方に向けた女性版のクラブが少しずつ出店されるようになりました。
東京にホストクラブができたのは1965年
ホストクラブが誕生したのは東京、八重洲口前。1965年にオープンした「ナイト東京」です。
不景気ではあったものの、高度経済成長真っ最中の日本では、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は「三種の神器」としてもてはやされ、経済的にゆとりのある主婦は暇とお金を持て余していました。
また、働く女性も増えてきたのがこの頃です。女性のニーズにマッチしたことや、東京駅前という場所柄もあり、地方客からも高い需要を得ることが出来ました。
最初はダンスホールとして誕生した
1950年代にブームとなった社交ダンスの場、そしてダンスホールに場代を払ってお客さんから指名代をもらい稼いでいたダンス講師が、後のホストの始まりとされています。
グランドキャバレー「京の花」は経営に行き詰まり、試行錯誤の末、大量のダンス講師を雇い、女性のためのダンスホールとして再スタートしました。それが「ナイト東京」です。
ダンスホールには休憩用のソファーが置かれたサロンスペースもあり、講師にチップを払えば一緒にお酒を飲むことが出来ました。
ホストクラブは徐々に世間に受け入れられるように
最近ではネット配信をしているホストもいるくらい、ホストは身近な職業になっています。
ローランドさんやホストで経営者の手塚マキさんなどテレビで見ていると、ホスト自身の努力した背景や情熱に、見る目が変わった人はきっと沢山いたはずです。
ホストクラブ出身のタレントが増え、お茶の間でも人気に
元カリスマホストの有名芸能人といえば『城咲仁さん』ですよね。城咲さんといえば、歌舞伎町にある老舗ホストクラブ「クラブ愛」で5年もの間、NO1ホストとして勤めていたカリスマホストです。
以前はテレビに頻繁に出ていましたが、最近ではほとんど見かけなくなりましたよね。最近では料理の世界でも活躍されているようで、資格をとり、フードアドバイザーとして活動をされているそうです。
ホストクラブを題材にした作品も増えた
最近ではホストを題材にしたドラマや漫画、映画などをよく見かけます。「夜王」「帝王」「桜蘭高校ホスト部」「ギラギラ」など、リアルなホストクラブの雰囲気を出したドラマから、コミカルなドラマまで内容も様々です。
ドラマや漫画で身近にホストクラブを知ることができるので、ホストクラブに対する壁もなくなり、より身近に感じる機会が増えたのではないでしょうか。
ホストをモデルに起用した雑誌も増えて認知度がUP
ホストがモデルになっている雑誌「Y+フイプラス」は20代のホストを中心にモデルとして起用し、全国の繁華街で働く人たちのファッションを紹介するメンズ雑誌になります。一般の人も参考になる程おしゃれな内容です。
原点に戻った上質な接客をするホスト「バトラー」をモデルとして起用したページなどもあり、スーツの着こなしも参考になります。このように一般の雑誌同様で活躍するホストもいます。
ホスト自体の知名度はもちろん上がりましたが、イメージも昔よりもクリーンになったと言えます。
2000年代からのホストクラブの変化
2000年に入り警察の摘発や規制が厳しくなり、話題になった時期もあり、この頃はブラックなイメージがついた時期もありました。
そんな中、ホストクラブのイメージを変えるために様々な対策を考えて変化を続けていきました。
2004年には巨大看板が風紀を乱すと問題になる
2004年の初め頃に、新宿駅東口前に置かれたホストクラブの看板が並べられ問題となりました。風紀を乱すと苦情が寄せられ、男性ホストを大きく写した巨大看板は撤去されました。
新宿歌舞伎町のイメージの1つとしてあげられる事として、『ホストの看板』ですよね。こう言った過去もあったんです。
2006年からホストクラブの摘発が相次ぐ
2006年後半から歌舞伎町では風適法に基づく、ホストクラブの時間外の無許可営業により、警察による摘発が相次いで行われた。
その影響で1部営業(夕方〜午前1時まで)、2部営業(日の出〜昼頃まで)を開始するホストクラブが歌舞伎町では主流となりました。
現在のホストクラブの営業時間のルーツはこの時期のものと言えます。
ホストクラブと警察や商店街組合らでの話し合い
ホストクラブ関係の事件が頻発し、警察と商店街組合、愛田観光の愛田武社長を始めとしたホストクラブ経営者たちが集まり、歌舞伎町の今後について何度も話し合いを重ねました。
その結果「地域と共存し法律を守ってクリーンな営業をすることでホストクラブも歌舞伎町の財産になる」という意見で和解し、ホストクラブ業界の違法行為を無くしていこうという結論に至りました。
2007年には「歌舞伎町ホストクラブ協力会」が発足
その後、同じ歌舞伎町の住人として地域や街に貢献していくという目的のもと、ホストクラブ数店舗が集まり「歌舞伎町ホストクラブ協力会」が2007年2月に発足しました。
そのため「歌舞伎町ホストクラブ協会」の協力加盟店は新宿警察官指導の元、東京都の条例に基づいて営業を行っています。
また、警察の生活安全課主体の歌舞伎町ゴミ拾いや清掃活動への参加、歌舞伎町商店街組合との合同の不正キャッチや、ぼったくり防止のパトロールなど、定期的に地域と協力して行っています。
今後はジャパニーズカルチャーとしてのホストクラブにも期待
最近では外国人観光客も多く歌舞伎町に流れてくるため、ロボットレストランや新宿ゴールデン街、といった人気観光スポットだけではなくホストクラブにも注目が集まっています。
特にレディーファースト文化に慣れていないアジア圏の女性は、ホストの丁寧な接客対応が新鮮に映り、近隣国の中国、韓国ではリピーター客として見込めるため、ホストにとっても開拓の余地があります。
外国語のスキルを身につけるホストも少なく無いので、ジャパニーズカルチャーであるホストクラブは今後さらに外国人にも注目を集めるでしょう。
まとめ
ホストクラブの業界についてははいかがでしたか?
意識改革があってこそ、今の安全でクリーンなイメージのホストクラブが生まれたのですね。
今後もホストクラブの変化には注目していきたいですね。