【髪型から歴史を感じよ】昔の伝説ホスト10選と今のホストとの違いを解説!
ホストを知らない人にとって、ホストといえば、ヘアスタイルはスジ盛りで白スーツ、ギラギラのアクセサリの王道スタイルを思い浮かべる人も少なくないのでは?
しかしそのギラギラはひと昔前のホスト像。今のホストはスーツまたはカジュアルファッション、髪は短め、ギラギラではなくハイブランドのアクセサリが主流です。
いつの時代も、過ぎてしまえば髪型やファッションから歴史や時代を感じさせるもの。今回は、時代とともに変わるホストの今昔とともに、昔の伝説ホスト10人をご紹介いたします!
昔のホストと今のホストの違いとは?
時代とともにファッションやヘアスタイルに流行があるように、ホストも昔と今では見た目も営業スタイルも随分と変わってきました。
営業時間
ホストクラブの営業といえば夜、というイメージですが、実際は風営法によって営業時間が決められており、夜の営業は「一部営業」、朝ホスと呼ばれる朝の営業は「二部営業」と分けられけています。
しかし、風営法の規制がなかったひと昔前の時代は、朝の5時まで営業するなんて当たり前の世界でした。
営業方法
昔のホストクラブでは、過度な「色恋営業」や、お客様に無理やりお酒をのませてお金を半ば無理やり使わせたり、ぼったくりのお店などもたくさんありました。
今ではその真逆。SNSの普及によって、悪質な営業はすぐに広まって淘汰される時代です。初回料金という良心価格で楽しめるように業界全体で徹底しており、疑似恋愛を求めない女性には「友達営業」という友達感覚で飲んで楽しむスタイルも増えてきました。
しかし、かつての後ろ暗い時代があったからこそ、現在のホストクラブも悪いイメージが付きまとっています。それを払拭するために業界のトップランナーたちが、「夜鳥の会」の清掃活動ボランティアや、「ほすちる」などのyoutuber、ホスト×アイドル「ホスドル」として頑張っているんですね。
スタッフの待遇
かつてのホストクラブでは、売れていないホストは、日々の生活ができないほどの薄給で働かされているなんてことはざら。こんな裏事情が存在するために、過度な色恋営業やぼったくりが加速したのかもしれません。
しかし現在では違います。福利厚生をしっかり組んだホスト思いなお店や、高い固定給を用意したお店など、お店によって様々な待遇改善が図られています。
ホストクラブ業界全体が、クリーンな待遇へと日々向かっているんですね!
ホストへ使う金額の違い
ホスト総人口の数%と言われる「1億円プレイヤー」。1000万プレイヤーと呼ばれるホストたちが目指す1つの指標です。
昔は「1億円プレイヤー」になれば、ホストクラブ業界の天下をとった言われるほどの伝説的存在と言われていました。1000万プレイヤーでもほとんど存在しない程。それくらいホストクラブに通う人はほんの一部で、開かれた市場ではなかったのです。
現在でも1億円プレイヤーは稀有な存在ですが、年間を通して20~30人近くの億越えプレイヤーが存在しています。会社員女性や看護師などの昼職の女性も遊びに行くようになり、ホストクラブで使われる金額も増えてきました。ホストの需要度は高くなっている証拠ですね!
髪型がスジ盛り
昔のホストといえば、スジ盛り・長髪・金髪/茶髪が王道。今じゃほとんどいない存在ですよね。むしろそれが珍しいと売りになるくらい!
最近のホストはスジ盛りはほぼ絶滅し、長髪よりも長めのショートカットに。派手なカラーリングで個性を出すホストもいれば、さっぱりとした黒髪短髪で売るホストも増えています。
スジ盛り全盛期を生き抜いたホストたちは、現在30代半ば~40代。かつての王道スタイルを封印し、黒髪短髪で落ち着いた雰囲気を醸し出す「大人ホスト」として活躍中です。年上の包容力を求める女性に需要があるんですよ!
有名ホストのその後とは?
かつて「伝説」「カリスマ」と呼ばれ、一世を風靡した有名ホストたちのその後。実に気になりますよね!
独立してホストクラブやバーを経営する
最近よくあるパターンは、所属していたホストクラブから独立して、自分のお店を立ち上げる流れですね。
ホストクラブだけに限りません。バーやレストラン、普通の飲食店経営者として成功するパターンもあります。
ホストから経営者に転身し、世界的な経営者として認められたホストもいるんですよ。
昔のホストは独立が御法度だった!
今では有名ホストが独立して自分のお店を持つことは珍しくありませんよね。
しかし、ひと昔前までは独立が御法度の時代でした。いつの時代も異端への妨害は激しいもの。その妨害たるやほぼヤクザ映画の領域!なんと、開業したお店に銃弾が撃ち込まれたり、壁が破壊されたなんて、ほぼ犯罪紛いな妨害もよくあったとか!
先人たちが少しずつ業界を変えていき、現在では所属店のバックアップや完全独立など業界全体で独立を応援する形を取っています。
結婚して昼職の世界へ
30代で活躍するホストも増えていますが、ホストの全盛期は20代。ホストの中には、結婚を機に引退し、会社員や実家の稼業を継ぐという人もいます。中には太客(エース)と結婚するというパターンも⁉
珍しいパターンでは、芸能人やセレブ女性に、巨額の金で水揚げされることもあるんだとか。まるで時代劇の遊郭のような話ですが、あったんです、現代でも!
中でも占術家『細木数子』のホスト遊びは伝説級。売れないホストをお金の力でNo.1に押し上げた後、ホストを引退させて自分の事業を手伝わせているそうです。さすが年収数十億カリスマ占い師、遊び方のスケールが違う!
昔のカリスマホスト10選
ここからは今でも伝説と呼ばれるカリスマホストたちをご紹介いたしましょう。どのホストもホストクラブ界の歴史の刻まれるレジェンドたちです!
愛本店歴代ナンバーワンホスト『城咲仁』
元祖ホストクラブと呼ばれる『愛本店』。『城咲仁/しろさきじん』はその歴代のナンバーワンの地位に輝き続け、2000年代のホストブームを牽引しました。1億円プレイヤーが今以上に稀有な時代、一晩で2500万の売上を立てた伝説もあり、「夜の1億円プレイヤー」と呼ばれた存在でした。
2005年に突然の引退、芸能界入りを発表。現在は『フードアドバイザー』に転身し、料理界でマダムたちを相手に活躍しています。
2019年12月2日から1カ月限定で古巣・『愛本店』でホスト復帰。期間中はかつての常連客も何度も足を運び、ナンバーワンの復活に歓喜しました。
シャンパンコールの生みの親『頼朝』
ホストクラブの歴史を語るには、『頼朝/よりとも』は絶対に欠かせない存在!その目ヂカラの凄さも伝説的…!
日本最大級ホストグループgroupdandyの総本山『TOPDANDY』創世期メンバーでありナンバーワンという伝説的存在でもありますが、なんといっても、ホストクラブ究極のエンターテイメント・シャンパンコールの生みの親。『ホストクラブの礎』を築いた伝説的存在なのです。
ホスト引退後は実業家として成功し、著書やテレビドラマの監修、サンジャポなどのTVにも出演多数!現在も陰ながらホスト業界をサポートする存在で、清掃ボランティア団体『夜鳥の界』も、Smappa!Group会長の手塚マキともに立ち上げたものです。
ガブガブいっちゃえ!『零士』
伝説のホストランキングのまとめでは必ず上位に名を連ねるのが、『ニュー愛』で12年間ナンバーワンに君臨したという『零士/れいじ』です。
ホストの独立開業が御法度だった時代に、様々な営業妨害にあいながらも「完全独立」の道を拓いたホストとして有名。テレビバラエティでも活躍し「ガブガブいっちゃうよ~!」の一発ギャグは、ホストを知らない小学生たちもマネしたという渾身のギャグとなりました。
ホストから実業家へ転身し大成功を納めた1人でもあり、なんとその手腕は世界的経済紙「フォーブス」にて「年間1000万ドル売り上げる起業家」として紹介されたほど!ホストの独立開業・実業家転身からの~世界的経済紙への掲載!『零士』はホストが目指す1つの理想の姿とも言えるでしょう。
愛本店の創始者『愛田武』
元祖ホストクラブと呼ばれる愛本店を作り、ホスト界のドンとして君臨。亡くなった今もホスト界の神として崇められる存在。
前述の『城咲仁/しろさきじん』、『零士/れいじ』の他、シャンパンタワーの考案者『流星/りゅうせい』など多数有名ホストを輩出し、歌舞伎町で最も長い歴史を持つ愛本店。その創始者が『愛田武/あいだたけし』です。
歌舞伎町ホストクラブ協力会初代会長として、歌舞伎町のゴミ拾いや不正キャッチの防止、暴力団排除の活動など、ホスト業界健全化のために力を尽くしました。ホスト界のドン『愛田武』は、2018年10月、78歳で病死しています。
東の『陽生』
ホストブームに火をつけた「西の十座、東の陽生」の売上バトル。歌舞伎町の名店『ROMANCE/ロマンス』のナンバーワンとして活躍し、第2回全日本ホストグランプリの頂点に立った人物です。
『陽生/ようせい』が6年間のホスト生活で稼いだお金は数十億円!億ホスとして揺るぎない人気を見せつけながらも引退し、その後はアクセサリーやアパレルブランドや美容室の経営など、起業家として成功します。アパレルブランド「BuenasNoches」は、国民的人気漫画ONE PIECEとコラボという人気ブランドに成長しました。
現在、『陽生/ようせい』はホスト界に復帰し、『AIR GROUP』のアドバイザーとしてこれからのホスト界を裏側から支える存在となっています。
伝説のホスト死亡で話題『土田正道』
かつて「西東京のカリスマ」と呼ばれた有名ホストです。
八王子のホストクラブの経営者として活躍し、様々なメディアにも出演。2010年頃は「西東京の顔役」と囁かれるほどの存在でした。また、八王子殺人事件の被害者としても話題になりました。
ローランドの出身地として話題になる以前は、それほど大きな知名度ではなかった八王子。その小さな町で「カリスマ」と呼ばれる程の手腕を発揮したということは、相当な実力を持っていたのでしょうね。
西の『楓十座』
「西の十座、東の陽生」の売上バトルで、『陽生/ようせい』とともに全国区レベルの知名度に駆け上ったホスト。
「東西ホスト売上対決」では売上一騎打ち勝負の末、『大阪ACQUA』の『楓十座/かえでじゅうざ』が大逆転勝利。日本一のホストとして、当時の大阪ホストの実力を世に知らしめました。
一時はアイドル以上の人気となり、未成年のファンはお店の外で出待ちするほど。間違いなく2000年代のホストブームを代表する存在と言えるでしょう。現在も『楓十座』は『大阪ACQUA』に在籍しており、不定期出勤ながら現役を貫いています。
多くのカリスマを育てた『鳳帝』
売上1億円どころか2億円を達成し、人気絶頂で突如引退した超カリスマ!『鳳帝/おおとりみかど』は2012年の引退後、ファッションデザイナーとして舞台芸術で活躍。2016年にホスト界に復活しました。
ホストグループ『Group Anarchy/グループアナーキー』のオーナーとして復帰し、「鳳帝がいないホストクラブならもう行かない」とホストクラブから足が遠のいていた女性客たちも現役復帰!時を経てもその人気は不動…これぞまさにカリスマホスト!
プレイヤーではなくオーナーとしての復帰は、どこのホストグループの資本にも頼らない自己資本による「完全新規店」。これもまた伝説と言われる所以です。
現役プレイヤーとして活躍『咲夜涼』
10年で10億円を稼いだと言われる現役カリスマホストです。
デビュー当初は大阪ホストとして活躍しており、年間最高売上は20歳の頃の1億6,000万円。その後上京し、歌舞伎町の人気ホストに。
その後も芸能界歌手デビューやカンヌ映画祭のレッドカーペットを歩いたこともあるという華やかさ。闘病によるブランクを経て、現在は大阪ミナミの『ings/イングス』でプロデューサーとしてバックアップしています。
冬月グループ創始者『冬月翔』
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの『冬月グループ』創始者。歌舞伎町を中心に20店舗以上展開し、所属ホストは600人以上という巨大ホストグループのオーナーが『冬月翔/ふゆつきしょう』です。
19歳でホストデビューし、あっという間に人気ホストに。独立して『冬月グループ』を立ち上げたのはなんと20歳という若さだとか!
ホストになった理由は「起業のため」。お金や人脈を効率よく得られる手段がホストだと考え、見事大成功しました。今や事業の年商は60億以上。ホストから経営者に転身し大成功した人物です。
歴代最高売上は今もなお塗り替えられ続けている!
年間1億円プレイヤーがホストクラブの天下を獲った存在と言われた時代は今や昔。
現在では、複数の1億円プレイヤーが存在し、エルコレの『夏稀/なつき』の年間2億3000万や、AIRグループ『神咲龍我/かんざきりゅうが』の年間2億円など、2億の壁を破る存在も!
外見がかっこいい・イケメンだから売れる世界ではない
売上記録が更新される背景として、SNSやyoutubeなどメディア戦略による知名度アップや、テレビや雑誌などでの全国区進出、エンターテイメント化による客層の増加があります。
イケメンだから売れる世界ではなく、ハゲでもトークと人間力で勝負するNo.1ホスト「桐也かずや」のように、「中身で勝負」するホストも増えてきました。
かっこよさ・モテの定義も時代とともに変わります。時代はホストのエンターテイナー化。ホストクラブ側も、それぞれの個性を活かすブランディングをし、最適なステージで輝かせる…そんな時代が到来しているのです。
まとめ
ホストのヘアスタイルの今昔から、伝説と言われたホストまでをご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
「シャンパンコール」や「シャンパンタワー」、「ガブガブいっちゃうよ~!」など、時代を象徴する存在がどこから生まれたのか。そのルーツを辿るだけでもとっても興味深いですよね。
時代とともにホストも進化し、新しい伝説が生まれていきます。次の伝説は何が「来る」のか、新時代の到来を待ちましょう!