【最後の #みかど VS なつき!】突撃インタビュー:伝説の男たちは「その後」に何を話すのか?
2021年6月、ホストクラブ業界の注目をさらった2店舗がありました。それは歌舞伎町の Group Anarchy『CLUB ANARCHY / アナーキー』と L’s collection 『ellie / エリー』。
『ANARCHY』オーナーの『鳳 帝 / おおとり みかど』と『ellie』代表の『夏稀 / なつき』が Twitter 上で巻き起こしたケンカが、あろうことかグループを超えた店舗月間売上対決に発展し、その様子は1ヶ月間 Twitter をにぎわせることとなりました。
horeru でも記事掲載時大きな話題を呼んだこのバトルでしたが、6月の終わりに『ANARCHY』の勝利で幕が下り、人々が気になるのはただただこの二人が今どうなっているのかということ。
今回 horeru は7月某日、お2人同時に直接インタビューを行い、その率直な胸の内をお聞きして参りました。最後の「#みかど VS なつき」、どうぞお楽しみください。
──帝さん、夏稀さん、本日はよろしくお願いいたします! 結果は『ANARCHY』サイドの勝利ということでしたが……
帝
勝たせていただきました!
夏稀
すみませんでした!!!(深く首を垂れる)
シンプルに負けて悔しいです。ケンカ売って、すみませんでした。
帝
実は個人的には負け戦になるかもしれない、と思っていた中での勝ちなので、嬉しいという気持ちはありました。それにお店を持ってから勝負事というのが初めてだったので、楽しかったですね、なんせ。なんせ楽しかったです。
──夏稀さんはこの結果に納得していますか?
夏稀
悔しいですが、負けは負けなのでね……。あ、もっと子供な回答の方がいいですか?(笑) いやでも、悔しいです。最初は「いける!」と思ったんですけどね。
『ellie』は3週目あたりがちょっときついなとなってきて、僕の、そして『ellie』の実力不足かなということがわかりました。まあでも最後の最後まで勝敗は分かりませんでした。いい経験でした。
──トータルで言えば、両店舗ともお店活性化のいい機会になったのでは?
帝
前代未聞の企画になったので、お互い「やって良かったね」とは話していたんですけど。なんせ疲れたね。
夏稀
疲れましたねー!
帝
疲弊しきったっす。毎日濃かったですね。「全力で生きるってこういうことやな」と久々に痛感させていただきました。日々の『ellie』の盛り上がっている様子も、Twitter で見えるじゃないですか。それが刺激になって、毎日が充実したというか濃かったというか。勉強になりました。
──火種になった Twitter でのケンカのわだかまりは、もうありませんか?
夏稀
許してもらえるかどうかという僕の立場では、なんとも……。
帝
いやいや、水商売は水に流してナンボやし。「プロレスだったのか格闘技だったのか」という話ですよ。そういう感じにしましょう、もう。このバトルに関係なく、夏稀がかわいい弟分であることはまったく変わっていないです。
──仲が悪くなったりされていなくて本当に良かったです……! またこんなバトルイベントを、歌舞伎町で見たいものです。
夏稀
僕ら『ellie』がどこかのお店とまたやったり、『ANARCHY』さんがどこかとやるということもあるかもしれないですね! 楽しみです。
帝
え、またやりたい?
夏稀
僕はやりたいです! 負けて終わりたくないタイプなので。
帝
うわ怖、こーわ!(笑)
夏稀
負けてますのでね。初心からやりたいので、 たとえ1店舗だけのマイナー店さん相手でも、連絡いただければやりますよ!(笑) これで負けたら病むな……。
──もう火種っぽいことをおっしゃっている(笑)
帝
まあでも、ホスト業界はエンタメ業界なのでね。面白い見世物・エンタメにできたかなという実感はしています。楽しかったよね。
夏稀
はい。またやりたいです。
「生涯のライバル」宣言
──バトル中、お客様や周囲の反応はいつもと違いましたか?
夏稀
それが、お客様が案外平気で。担当愛が強い、良い方が多かったんです。「バトルだろうが私はブレません」みたいな。燃えていましたね。
帝
最近のお客様はめっちゃ良い方ばっかりで、あんまり批判的な声はなかったですが……色んな価値観がありますし、やっぱり通いづらかったかもしれないので、その部分はすごく申し訳ないなと。でも基本、担当愛が強い方ばかりでバトルにも乗ってくださっていました。
──総じて女性客は協力的だったわけですね。
帝
お客様とキャストが一丸になった瞬間が何度も見えました。そういったものはこの期間にしか感じることないなぁ、と思いながら見ていましたね。
──帝さんはバトル終盤に、特に感動したことがいっぱいあったとおっしゃっていましたね。
帝
想像を超えるような動きとか、現象が起こった時は人はやっぱり感動するみたいです。正直、ANARCHYを一番舐めてたのは自分なので、はい。そんなやるの? みたいなことが多かったので。うれしい誤算ですね。
あとは『ellie』が生涯ライバルになることになりそうですね、やっぱり。もしかしたら来年、夏稀が「リベンジさせろよ」って言ってくるかもしれない。そのときにはもう月間1億円を超える争いをするレベルになってくると思います。
それにもしかしたら、また夏稀と僕で面白いことはやるかもしれないですね。全然違うエンタメかもしれませんが。
夏稀
そうですね。
帝
ライバルですね、完全に。今後もずっと意識していくライバル店ができました。『ellie』に新人さんが入店していると「またすげえのが入ったよ」とか、見ちゃうんです(笑)
──そういえば6月のバトル中、お2人は直接の連絡は取っていたんですか?
夏稀
いえ、僕らはしてなくて、運営スタッフ同士が連絡していました。
帝
本当にそこは戦ったよね。こんなに意識して戦ったなんて、歌舞伎町で初めてかもしれない。
「化け物」夏稀は健在!
──夏稀さんは真剣勝負に敗れるということは今までもあったのでしょうか。
夏稀
僕、プレーヤーのときから上手くいかないことの方が多かったんですよ。でも負けて悔しい思いをして、そこからどうやったら勝てるのかなと考えたり、まだまだ実力が足りないことを思い知る機会になると思っています。
なので今回も、エルコレに「負けて申し訳ない」と思っているこの気持ちが強くしてくれるのかなと思うので、悔しさをいい経験に変えていってやろうと思います。
──かつて「化け物」と呼ばれた夏稀さんが、さらにパワーアップして帰ってくると。
夏稀
そういうことです!!!
帝
いや、十分化け物ですけどね。だって『ellie』はまだ1年目の店舗ですよ? いやぁ、マジですごいと思う。
夏稀
突出したプレーヤーがいないのは課題なんですけどね。でも、毎月安定してナンバー20くらいまで100万以上売ってくれるのは『ellie』の強みなんだなというのが、今回改めて分かって良かったです。みんな、よくやってくれたなって思っています。すごいんですよ。
──素晴らしい成長っぷりと安定っぷりですね。バトルが終わって7月になりましたが、お店の様子はいかがですか?
帝
『ellie』もそうだと思うんですが、やっぱり認知度も店舗全体としても、底上げ出来たなというのを体感しています。初回来店数も多くなりました。
キャスト達も、「もっと上があるんだ」という意識のなかでやれるようになったなと見ていて感じますね。やってよかったです。
夏稀
『ellie』も、なんなら6月より調子が良いです。ただその、「今回負けちゃったのって遊びすぎたのもあるよね」みたいな反省があって(笑)。
本気で遊ぶためにはまず本気で仕事しないといけない、遊びたおすのではなく最初に仕事はやらないとね、という話は皆でしました。
──仕事意識が改めてめばえたということですね!
帝
『ANARCHY』と『ellie』はキャストの感じが似てるよね。やっぱりどちらも、「ここから歌舞伎の中心に行こうぜ」というスタンスなので、もう一段階化けたい。頭がおかしいくらいの負けず嫌いがいる店舗って、やっぱり伸びるみたいです。
楽しいこの業界で、いつまでも面白いことを
──最後に質問です。今回のバトルイベントは間違いなく歌舞伎町に衝撃を与えましたが、これを受けて業界は変わると予想されますか? もしくは変わらないと思いますか?
帝
自分は、エンタメは進化し続けるものだと思っています。なので今後もやっぱり、新しいものを作っていく方が業界を引っ張っていくものではないだろうかと。だからこの業界はいつまでも、もっと面白くなっていくんじゃないでしょうか。
夏稀
この業界って、10年前は怖いイメージが強かったと思うんですけど、どんどん入りやすく、それに楽しさが大事な業界になっているのかなと思います。
今回のように SNS きっかけで、他グループ同士の店舗が争うということは、今までは考えられなかったけど、やっぱり「楽しいからいいんじゃない?」 と受け入れられて、こういうことが多くなるのかなと。僕も楽しい業界で、楽しいことをしていきたいですね。
──今後の各店舗様のご展望は。
夏稀
僕は3店舗出すとずっと言ってるので、まずは『ellie』の拡大移転か2店舗目を出すことを目指して、突っ走っていきます。そして僕の後継者となるスタープレーヤーを出すことが目標です。入店したい方は是非、ご連絡をお願いします!
帝
『ANARCHY』はグループのモデル店として歌舞伎町のど真ん中で、毎月平均1億を売る店舗を目指している状態。もう一度拡大移転することも視野にありますし、あとはやっぱり看板プレーヤーの育成ですね。
まだまだ至らない点が多いのでそこをブラッシュアップして、勝負できる店舗にしていきます。『ANARCHY』もプレーヤーを募集していますので、ご連絡をお待ちしてます!
──ありがとうございます。そういえば夏稀さん、もし負けたら年間で勝負とか、秋の運動会でリベンジしたいとおっしゃってませんでした?
夏稀
ああ、運動会もアリですね!(笑)勝負事はやっぱり楽しいんだよな。なんにせよ負けているので、最後は勝って締めたいですね。50m走とか。
──と、夏稀さんがおっしゃっていますが帝さんはいかがでしょう。
帝
今回、自分が表立って頑張るというのが結構辛かったんよ(笑)。もうええってって。
──お疲れ様でした(笑) 今後もお2人には要注目ということですね!