【歌舞伎町を掃除するホストボランティア団体】「夜鳥の界」は何者?誰が何の為にやっているのかを徹底紹介!
歌舞伎町近辺は、非常にゴミが多く街全体が『汚い』と言うイメージを持つ方は沢山いると思います。
そんな汚い街のイメージがある歌舞伎町では、『自分達の街は自分たちで綺麗にする』と自ら立ち上がったホスト達がいます。
今回は実際にボランティアとして清掃活動をする、「ホストボランティア・団体夜鳥の界」についてご紹介していきます。
歌舞伎町で話題の「夜鳥の界」とは?
ホストボランティア団体『夜鳥の界』とは、「僕たちにできること」をテーマにホスト独自の社会的貢献を目指し、歌舞伎町を中心に清掃活動をしている団体です。
その活動は、ホストクラブ1店舗に限らず、様々なホストクラブからも賛同を得て定期的に活動を続けています。
歌舞伎町を中心に清掃活動をしている
「夜鳥の界」は、主に歌舞伎町のホストクラブに勤めるホストを中心に活動している団体ですが、一般の方々も多く団体に所属しています。
歌舞伎町は日本一の繁華街ということもあり、日本人に限らず観光に来る外国人など多くの人が歌舞伎町に訪れ、ゴミのポイ捨てをしてしまうのが現状の歌舞伎町です。
そんな歌舞伎町の治安を、夜鳥の界が町の景観を守る為、一部のホスト達がゴミ拾い・清掃活動を行なっています。
スマッパグループの宮本武蔵によって創設された
出典:twitter
「夜鳥の界」はスマッパグループというホストグループのホストクラブ「OPUST」のプロデュースを手がけた宮本武蔵さんによって創設されました。
宮本武蔵さんもホストとして活動しており、歌舞伎町で最もドンペリを消費した男であったことから「ドンペリキング」の異名を持っています。
そんなベテランホストであっても、宮本武蔵は歌舞伎町の清掃活動は欠かさず行っているそうです。
総勢100名以上の大きな組織
ホストがスーツ姿で歌舞伎町を掃除しているという夜鳥の界は、すぐに話題となり多くの人から称賛の声が上がりました。
創設当初から少しずつ人数は増え、現在では総勢100人以上のホストと、一般の方が参加しているそうです。ホストはスマッパグループのホストだけでなく、他社のホストグループからも多く参加しました。
ただ清掃活動を行うだけでなく、夜の世界の住人であるホストが率先して歌舞伎町を清掃することで、街に通う人たち全体で『歌舞伎町を綺麗にしよう・綺麗に使おう』と意識を持って生活する環境作りを行なっているとも捉えられます。
夜鳥の界ができた理由
夜鳥の界は、ボランティア団体と言う事もあり、清掃活動では給与などは一切発生しません。この夜鳥の界が創設された理由はどういったものなのでしょうか。
ホストに関する悪いイメージを払拭したい
ホストのイメージと言えば、すぐに思い浮かべるのは「チャラチャラしている」「基本的なマナー、モラルが守られない」という様な印象をもたれています。たとえ何もしていなくても自分が望まない悪いイメージが定着してしまっていることは残念なことです。
夜鳥の界を創設した宮本武蔵さんはその様なホストの悪いイメージや怖いイメージを払拭する為、夜鳥の界を設立しました。
そして、職場である歌舞伎町が少しでも綺麗な姿を保つことで、潜在的にホストの様々なイメージを変える活動でもありました。
店同士で戦うのではなく、ホストの意識を変えたい
ゴミ拾いという社会貢献を通じて、ホストは歩きタバコやポイ捨てを自然としなくなるでしょう。このように自分たちがマナーを守るだけではなく、歌舞伎町のマナーを変えていける存在を目指しているそうです。
また、店同士で争わず仲良くなれるようにしたいという想いも込められています。スマッパグループのホストだけでなく、他店のホストにも参加してもらうことで、ホスト同士の交流の機会にもなっているそうです。
歌舞伎町に育ててもらった感謝の思い
宮本武蔵さんがゴミ拾いの活動をすることは、自身が長年ホストとして勤めた歌舞伎町に対する恩返しの意味もあるそうです。
時には清掃活動をしていると「おまえたちがこの街のゴミだ」などと非難の声もありましたが、宮本武蔵は決して止めませんでした。
新しい自分をたくさん生み出してくれた、歌舞伎町をいつまでも綺麗な場所であり続けるためにゴミ拾いを通して環境保全に貢献しています。
また、スマッパグループのホストや他店のホストなど多くの人に取り組んでもらうことで、ポイ捨てをしないことやゴミを出さないという意識を持ってもらえます。
夜鳥の界はいつ活動してるの?
ホストの活動時間は基本的に夜です。そんなホストが多く所属する夜鳥の界は、様々な時間帯で活動をしているようです。
月に2回をベースにイベントごとに行っている
夜鳥の界の活動は基本的に月に2回の定期清掃と何かイベントがあった際に行っているそうです。
2015年5月には新宿・歌舞伎町を舞台にした映画「新宿スワン」の出演者と約50人が歌舞伎町に集まりゴミ拾いを行いました。
夜の世界の住人であるホストがお昼にせっせと町のお掃除を取り組んでいる様子は、良い意味で異様な光景でした。
昼の部・夜の部があり一般人も参加可能!
夜鳥の界は設立当初、ホストのみの清掃活動でしたが、一般の方も参加できるようになりました。
昼の部と夜の部と分けて活動しており、主に昼の部にはホストがゴミ拾いを行い、夜の部には一般の方が参加しています。
ホスト達も嫌々やらされているという訳ではなく、積極的に清掃活動に取り組んでいるようで、街の雰囲気が良くなったと話題になりました。
NPO法人グリーンバードと合同で開催していることも
出典:onamie
NPO法人グリーンバードは「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに誕生したボランティア団体で日本や海外にもチームが存在しゴミ拾いの活動をしています。
2017年12月では、国内に77チーム、海外に11チーム存在するしており、今後も拡大していくそうです。
NPO法人のグリーンバードと提携するようになってからは一般人も参加するようになりましたので、より多くの人に認知されるきっかけとなりました。
夜鳥の界は清掃活動以外にも活動を行なっている
夜鳥の界はメインの活動は歌舞伎町の清掃活動です。毎年ボランティア活動を行う事によって、ゴミも溢れかえることが少なくなり過ごしやすい町づくりに貢献しています。
NPO法人グリーンバードと合同で清掃活動を開催したり、団体参加人数が増えました。多くの人と交流していることから清掃活動以外にも誰もが楽しみながら気軽に参加できる活動に取り組んでいます。
そんな夜鳥の界は、ゴミ拾いなど町の清掃活動以外にも様々な活動をしているそうです。
路上喫煙社撲滅活動
「歩きタバコ」は、ポイ捨てによる環境汚染の原因になるだけでなく、周りの人に火傷を負わせたり、衣服に焼け焦げを作るなど、とても危険な行為です。
新宿区では、平成9年4月に施行した吸い殻等の投棄を禁じる条例を施行するとともに、区民等の義務と責任として「歩行中に喫煙をしないように努めなければならない」と定めています。
そのため、夜鳥の界メンバーは自身が歩きタバコをしないことと、ポスターや路面標示の設置、駅前での呼びかけなど、路上でのタバコの喫煙行為をなくすようサポートをしています。
新潟中越沖地震のときにはチャリティーイベントも
2004年に起こった新潟県中越地震では、夜鳥の界の発起人である手塚マキさんがタクシーで新潟県庁まで駆けつけると、400万円を寄付をしたそうです。
また、2007年7月には新潟中越沖地震のためにチャリティーイベントを開き、売り上げ金100万円を被災地に寄付したなど、様々な角度からボランティア活動に取り組んでいることが伺えます。
今では全国に支社ができている
スーツ姿のホストたちが歌舞伎町を清掃する活動は、話題となりました。また、NPO法人グリーンバードと合同で開催することによってどんどん注目されるようになりました。
今ではその存在は夜の世界でも反響を呼び、埼玉、栃木など関東圏や四国にも支部ができているそうです。今後も歌舞伎町の景観を守るとともに、日本全国の繁華街で活躍をしていくことでしょう。
まとめ
夜鳥の界の活動が広がることで、どんどんホストの意識も変わっています。単純に街をクリーンにするだけでなく、ホスト自身の意識が変わりつつあるのはとてもいい傾向です。
是非この記事を最後まで読んで下さった読者のみなさんも、歌舞伎町に限らず『誰かが掃除をしている』ということを忘れず生活してみてくださいね。