【人気TikTokerとの友情は本物か?!】DARLIN SAPPORO『星五』──歌舞伎町を去らざるを得なかった理由
[写真:すべて group BJ 提供]
歌舞伎町のホストクラブで働いていた男が、突然北海道・札幌『CLUB DARLIN SAPPORO / ダーリンサッポロ』へ移籍を決めたのは、昨年の冬のはじまりのこと。周りがどんなに止めてもそれを聞かずに、彼は遠い北の大地へと去ってゆきました。
その男の名は『星五 / せいご』。『CLUB BIDAN / ビダン』のトップキャストにして人気 TikToker『せなもぶ』副主任に切望されて、バーテンダーからホストへ転身し、順調にキャリアを築いていたところでした。彼はいったいなぜ、北海道へと身を移したのでしょうか?
今回は『DARLIN SAPPORO』のトップホストとして働く『星五』本人に、直接インタビューすることができました。気になる『せなもぶ』副主任との現在の関係から、北海道のおススメポイントまで網羅しています。是非イッキ読みしてください。
──星五さん、今日はよろしくお願いいたします!
星五
お願いします!
──早速ですが、まずは星五さんのことを色々と教えてください。そもそも、星五さんはなぜホストになったんでしょう?
星五
もともとホストをやってみたい気持ちはあったんですが、なんとなく敷居が高いというか、ちょっとコワイなって思っていて。それで、バーならできるかもと思って、最初は大学に行きながらバーテンダーのバイトをしていました。
──「バーで肩慣らししてからホスト行くか」みたいなことですね。1年ほどバーテンダーをされていたそうですが、なにかきっかけがあってホストに?
星五
実はずっと『せなもぶ』副主任から「一緒にやろう」と誘われてはいたんです。でも大学卒業後は昼職に就こうと思って、ずーっと断り続けていて。
──あれ、そうなんですね?
星五
なのに結局、卒業した後に始めるという……(笑)
──ちょっとアマノジャクですね(笑)。昼職に就職する代わりにホストの道を選んだと。せなもぶ副主任とは、大学に入ってからのお知り合いですか?
星五
そうですね。サークルが一緒で、大学に入ってからずっと一緒にいました。
──サークル仲間だったんですね! 『星五』さんというお名前もせなもぶさんと関連があるとか。
星五
源氏名はレオプロデューサーにつけていただいたんですけど、なんでもバランスが良いようにと数字の「五」の字をいただいて。それと当時せなもぶ副主任が『星七 / せな』という源氏名で通していたので、それにちなんで『星五』とつけていただきました。
──ああ! そうだったんですね。せなもぶさんとは本当に兄弟のような存在なんですね。
「マグナム星五」爆誕
──それで、ホストになられてまずは、せなもぶ副主任と同じ『BIDAN / ビダン』で半年ほど働かれていたかと思います。星五さんにとって『BIDAN』はどんなお店ですか?
星五
うーん、楽しいお店ですね。みんな仲が良くて楽しくて、良い人たちばかり。それまで思っていたホスト像と全然違って、びっくりしました。もっと「売り上げ主義」とか、こう「ナンバーワンが一番偉いんだぜ」みたいな感じかと思っていました。でも『BIDAN』は上位の人でも物腰が柔らかくて、本当にみんな良い人です。
──素敵なところで半年間働かれていたんですね。なにか『BIDAN』にまつわる思い出はありますか?
星五
そうですね……マグナムっていう3リットルくらい入っているシャンパンがあるんですけど。
──さ、3リットル?!
星五
はい(笑)。普段はめったに飲まないものなんですけど、それを注文いただいたことがあって、お客様と2人で30分で飲み干すということをしました。
──私なら、水でも無理だと思います!
星五
あはは! そのときは結構ベロベロになりました。そこから「マグナム星五」って呼ばれるようになって。
──いいあだ名ですね、「マグナム星五」!
星五
ありがとうございます。でも本当に、普段はそんなことしないですよ?
──あはは、日常的にそんな感じだったら「ちょっと大丈夫?」って止めちゃいそうです。でもそんな楽しいお店で働かれながら、どうして札幌に行くことをお決めになったんでしょう?
星五
うーん……正直なところ、伸び悩んでいたんですよね。でも最初に札幌に出店する話を聞いた時は、全然興味がありませんでした。「まあ僕には関係ないや」っていう感じで。
──歌舞伎町で普通に働いていれば、そういう感覚かもしれませんね。
星五
はい。でも、なんだか少女マンガみたいな話なんですけど、だんだん……札幌のことを考えていたら、「いつの間にか好きになっちゃった」じゃないですけど、考えてるうちに「僕はもう札幌に行くんだ」って。もう自分の中で決めちゃってて。
──えー! 本当に恋の話みたい。
星五
あと、その前からレオプロデューサーが「伸び悩んでる時はなにか、どんな些細なことでもいいから、何かしらを変えろ」とおっしゃっていたので、じゃあもう札幌に行って変えちゃおう! と思って。
──へええ……! もともと、札幌という土地になじみはあったんですか?
星五
まったくなかったです。行ったこともなかったですし、知り合いも誰 1人いなかったので。
──それで本当に北海道まで行けてしまうのがすごいですよね。
星五
考えていたら、もうその気になってました。
──『BIDAN』の方は反対しなかったですか?
星五
されましたね。せなもぶ副主任もそうですし、あと特に『琥珀ナツ / こはくなつ』とは同期で結構仲が良かったんですが、ナツにはもうすごく言われました。今まで見たことないような顔で「もうマジお前キモい」って。
──えっ!
星五
同期として切磋琢磨していたなか急に行くことを決めたので、「マジでありえない」って散々言われて、引き止められました。
──そう言われたらちょっと、決心がグラッとしませんでしたか?
星五
まったくしませんでした(笑)
──なんと(笑)。それぐらい固い決意だったんですね。歌舞伎町に心残りはありませんでしたか?
星五
そうですね……やっぱり、せなもぶ副主任と肩を並べて『BIDAN』を盛り上げられなかった、というのが心残りでした。
──わあ。これを読んだらせなもぶ副主任、泣いてしまわれるのでは?
星五
あはは、絶対泣かないと思います。
後輩にビビられまくりながらの北海道生活スタート
──ええと、では「札幌で一旗あげるぜ」ということで、東京から北海道に移住されて。長距離の引っ越し、大変だったでしょうね。
星五
そうですね、なにせ飛行機に乗るのも初めてだったので。
──え! 初めての飛行機、コワくなかったですか?
星五
すごかったですね。前日にせなもぶ副主任と「最後だから」ということで飲んでいたら、結局朝までになってしまって、もう二日酔いがすごくて。飛行機の中でもすっごくグロッキーでした。
──うわー! それは大変でしたね。
星五
危うく、寝過ごして初日から怒られるところでした(笑)
──飛行機に間に合ってよかったです(笑) 『DARLIN SAPPORO』に移籍されたときは、どんな目標を立てておられましたか?
星五
ざっくりとですが、めちゃくちゃ成績を上げて東京のみんなを見返してやろう、みたいな気持ちがありました。
──強い気持ちは原動力になりますね。実際移籍してみて、いかがでしたか?
星五
こんな仕事人間になるとは思いませんでした。毎日充実しています!
──失礼ながら……『BIDAN』にいた頃は違った、と。
星五
あ、いえ、そんなこともないんですけど(笑)。ただ正直に言えば、気持ちが甘くなってしまう時はありました。
──それが札幌に行かれたら変わったんですね。なにが要因だったと思われますか?
星五
そうですね……やっぱり、新しい環境でゼロから始められたのが良かったのかなと思います。
──先ほど伸び悩んでいたとおっしゃっていましたが、環境の変化が当時の星五さんにとって大きくプラスに作用したんですね。
星五
はい、札幌に来て後輩もできましたし、もう本当にゼロから始まったお店なので、いつの間にか責任感が生まれて、仕事に没頭するようになった感じがします。
──後輩さんの存在というのも大きそうですね。星五さんはお兄ちゃん気質なんでしょうか?
星五
いやー、そうですかね? どうなんでしょう(笑)。でもこれは「今だから言える」と言われたことなんですけど、一番最初の後輩たちとの初顔合わせのときはもう、「星五さんコワすぎた」って。ちょっと人見知りがすごくて、全然絡みにいってあげられなくて。「すごくコワかった」って皆に言われます。
──今のソフトな星五さんを見ていると、とても意外なお話です!
星五
「後輩」も初めてだったので、どう接したらいいか分からなかったんですよね。今はもうみんな仲良しで、大好きな後輩たちですね。
──初めてだらけだったんですね。今は新入店者さんにも優しく接していますか?
星五
今はもちろんです(笑)
──よかったです!(笑) ちなみに、星五さん的・札幌のおススメポイントってなんですか?
星五
……虫がいないことですね!
──(大笑い)
星五
僕、大の虫嫌いなので。セミとゴキブリがいないことが、本当に過ごしやすいです。
──札幌は都会ですもんね。でもやっぱり、冬の寒さは厳しいのでは?
星五
確かに寒いですが、想像していたよりも全然寒くないんです。とても快適ですよ!
──良い街なんですね。星五さんにとっても合ってるんだなとお話していて感じました。
『DARLIN SAPPORO』の全員がライバルで師匠
──今、すごく成績も伸びてらっしゃいますよね。昨年末は遂に売上ナンバーワンにもなられてますし、指名本数はなんと12月、1月連続でトップ。これはもう、東京の皆さんを「見返してやった」ことになるのでは?
星五
いえ、まだまだですね。『BIDAN』の方々もすごく伸びてるので、全然まだまだです。
──そうでしたか、志が高い。でも素晴らしいご成績ですね。
星五
いえ、ありがとうございます。
──この成長の秘訣をぜひ教えていただきたいんですけど、何があったらそんなにすごくなれるんですか?
星五
うーん、先ほどのお話の繰り返しにはなりますが、やっぱり責任感だと思います。常に背中を見られているという意識でいますし、良い見本・良い先輩になりたいんです。もうダサい姿は見せたくないなって思っています。
──『DARLIN SAPPORO』では3名ほどを除いて、ほとんどのキャストが星五さんの後輩にあたるということでしたもんね。それは確かに気が抜けなさそうです。今、師匠やライバルはいますか?
星五
うーん、師匠かあ……キャスト全員ですね。みんなそれぞれ個性があって、僕にはないものを必ず何かしら持ってるので。みんなすごいなって思っています。後輩から学ぶことが本当に多いですね。
──最近なにか後輩さんから取り入れたことは?
星五
僕は結構、ガツガツ行けないというか、物怖じしちゃうタイプなんですが……
──確かになんだかソフトです。
星五
後輩の『宇宙 / そら』なんかはもう、年も若いのに全然物怖じせずに行くので、すごいなあって思っていて。そういうところを見習うようにしています。でもみんな、すごいです。
──とっても謙虚なんですね。それから、これだけはお聞きしておきたいのですが。星五さんにとってせなもぶ副主任は、今はどんな存在ですか?
星五
「なんかすごい人になっちゃったな」という感じです。僕が北海道に行ってから、毎月連続で売上1,000万とか指名100本とか、バンバン達成するようになったので。シンプルにすごいと思っています。
──なるほど。でも気持ちまで離れてしまったわけではなく、今も会われると……?
星五
お酒をたくさん飲み過ぎちゃいます(笑)。
──仲良しさんなんですね(笑)。安心しました。あの、飲み過ぎにはお気をつけください。
『星五』×『せなもぶ』、美しき友情
──最後に、星五さんの今後の目標をぜひ教えてください。
星五
個人的にはやっぱり、毎月指名100本と1,000万を必ず取っていきたい、ですかね。
──星五さんならあっという間だと思います! そのための努力とか、未来の自分に投資していることはありますか?
星五
今は仕事で精いっぱいなんですけども、強いて言えば、従業員のみんなやお客様たちといま関わっていることが、もう未来の自分への投資なのかなと思っています。……なんだかつまらない回答ですみません。
──いえ、とっても素晴らしいです! 人との関わりが一番自分を成長させてくれるということですね。ありがとうございます。最後に、どなたかへメッセージなどありますか?
星五
うーん……せなもぶ副主任ですかね? ホストを始める前、1年も誘ってくれていたのに断り続けてごめんなさいと(笑)。それから、あのとき諦めないで誘い続けてくれて、本当にありがとうと伝えたいです。
──改めてせなもぶさんとの絆の深さが窺えました。ホストというと「みんなライバル」というようなイメージが浮かびやすいですが、お二人のような友情が今もずっと続いているのって、すごくアツいですよね。
星五
ありがとうございます!
──これからも応援しております! ありがとうございました。