ホストの「育て営業」とは?見分け方と営業スタイルの詳細を解説【あなたは大丈夫?】
非日常的な夜の夢を見させてくれるホストクラブ。ホストの営業スタイルには業界だけで通じる色々な呼び方があります。
今回はその中でも最も恐ろしいとも言える「育て営業」についてご説明します。その他のスタイルについてもちらっとご説明します。
都合の良い客を作るのが育て営業
ホストの「育て営業」って聞いたことがありますか?女性客に時間をかけて徐々に自分にお金を使ってくれる客に育て上げることです。
その過程で、お客に「騙されているんじゃ」と疑問を抱かせてはいけないので、最初のうちはまるで恋人同士の関係を築き上げるように丁寧に接してくれます。
段々親しくなるにつれて、彼のために使うお金の額がどんどん増えていきますが、気がついた時には抜け出せなくなっています。女性は「自分はただの客ではなく、彼の特別」と思い込んでいるので、彼を助けるためならばとついつい無理をしてしまうのです。
育て営業の見分け方
育て営業には、残念ながら初期段階ではほとんど気がつくことができません。ホストは本音を隠して、巧みに恋人らしく振舞います。売上が全ての世界に生きているホストが自分にはお金を出させない、それだけで女性は自分は特別と思い込まされてしまいます。
はっきり言って、育て営業なのか、気に入ったから彼女でもいいかと思っている「趣味営業」なのかその段階ではわかりません。しばらく育てられて初めて、あの彼の優しさは営業だったんだと気がつくのです。
では、育て営業の対象だったと気がつけるのはどんな時でしょうか。
付き合っていても会う回数は少ない
自分は彼と付き合っていると思っているのに、忙しいからとなかなか会ってもらえない。また、「とっても仕事が大変なんだ、嫌だけどお客さんとデートしないといけない。」というような連絡が増えてきます。
ホストはお店に来てお金を使ってもらわないと売上になりません。育てるのもお金を落としてもらうためです。いつまでたってもお店には来てくれず、外でのデートばかり求める女性には段々とおざなりな態度になってきます。
こまめな連絡はこない
出会った頃は、毎晩毎朝「今何してる?」「会えなくて寂しいよ」とLINEしてくれていました。
気がつくと、彼からのLINEはほとんどなく、自分へのLINEの返事も何回かに1回だけ。「忙しいんだから」「疲れてるんだよ」と言い訳ばかりが増えてきます。
そのくせたまに向こうから連絡が来る時は「会いたいからお店に来ない?」とか「売上が厳しいから助けると思ってお店に来てよ」と言うお誘いばかりになります。
最終的にはまるっきり業務連絡だけになってしまい、こちらが送っている内容とは全く話がかみ合わなくなってきます。
しかし女性側は、なかなか別れる踏ん切りがつかない心理に陥ってしまうことが多いのです。
「お店に行っていい?」というとリアクションがいい
外で会おうといってもかわされる。連絡もこちらからばかり、たまに来ても営業的な内容ばかり。そんな時「お店に行ってもいい?」とLINEしてみると、急に向こうから色よい返事が返ってくることが多くあります。側から見ていたら絶対に疑わしい態度です。
でも、ハマりきっている女性からしたら返事が来たと言うだけで舞い上がってしまいます。自分からお店に行くと切り出したのに「彼が会いたがってくれている」と脳内変換してしまうこともあります。
この段階で、手のひらを返すような対応に逆に気持ちが冷めてホストクラブ通いを止められた女性もいます。一方で「彼には自分しかいない」と勘違いして沼にはまり込む女性も多いのです。
お店にいると長く一緒にいられる
お店に行くとそれまでの冷たい反応が嘘のように優しく接してくれる彼がいます。
それが嬉しくて彼と会いたいばかりに、頻繁にお店に通うようになり、アフターして欲しくて長く粘ったりします。でも、そうなったらなかなかアフターの誘いにはうなづいてくれません。
「先約がある」「疲れたから勘弁して」そこに「お前ならわかってくれるよね」などとかわされ続けます。こうして会いたければお店に通うしかないという構図が出来上がってしまいます。彼の客育ても成功していると言えます。
風俗で働くことを勧めてくる
でも、普通に昼間働いている女性がそうそう何度もホストクラブで遊べるものではありません。座ってソフトドリンク1杯で粘ったとしても2万円が飛んでいく世界です。「もう、これ以上は無理」となってしまいます。
そこで、彼が最悪なホストだった場合「俺、風俗で働いている女性とかって偏見ないんだよね、むしろ頑張ってるなと思っちゃう」などと囁いてきます。
ストレートに「風俗で稼いでこいよ」と言われる場合すらあります。わざと、太客の風俗嬢をちやほやして見せつける場合もあります。
普通のOLだった女性がホストにはまったのがきっかけで、風俗のアルバイトを始めたり、昼間の仕事を辞めて風俗1本になってしまうことはもはや珍しい話ではないのです。
育て営業以外のホストの営業スタイル
「育て営業」は営業の一つの種類であると言われています。ホストがお客に指名してもらい、継続して通ってもらうという形態である以上は多かれ少なかれ「育て」の要素は必ず入っているとも言えます。
では、他にはどんな営業スタイルがあるのかご説明します。
好意を抱かせリピートさせる色恋営業
実際に女性客に自分たちが恋人同士であるかのように錯覚させるのがこの「色恋営業」です。お店でだけいちゃちゃして外では合わない場合は「イチャ営」とも呼ばれます。
お店で口説くのはもちろん、実際に店外でもデートに出かけたりして、自分は特別、お客とホストの関係ではなく付き合っているんだと勘違いさせます。色恋営業の中でも本命の彼女だと錯覚させる手口は後からご説明する「本命営業」と呼ばれています。
中には色恋営業であることを承知の上で楽しむツワモノな女性客もいます。
仲良くして頻繁に来店させる友達営業
恋愛関係を特に抱かせず、ただ話していて楽しいからそのホストを指名してお店に通うということもあります。そういう関係は「友達営業」、「友営」などと呼ばれます。
気のおけない男友達と話しているように楽しく盛り上がります。ホスト側にしてみれば疑似恋愛状態に頼らず純粋に女性客を楽しませんる必要があるので、この営業スタイルが得意なホストはコミュニケーション能力が高いと言えます。
時に、女性客が恋愛感情を抱いてしまい、片思い状態に陥る場合もあります。その場合も、ホスト側があくまで恋愛感情抜きの接客を貫き通していれば「友達営業」と言えます。
単なる好みでキープする趣味営業
「趣味営業」の営業の相手は「趣味カノ」と言われます。
ホストも一人の男です。自分の気に入った容姿の子、好みの子がお客としてくればキープしておきたくなります。
趣味カノになるとお店には呼ばれなくなり、外で会うことが多くなります。お店に来たとしてもあまりお金は使わせません。そんなに頻度は多くなくても外でデートするようになり、デート代もホストがおごってくれます。
ただし、あくまでキープしているだけの相手です。女性側は彼女であると勘違いしがちですが、自分が会いたい時に会えず彼の都合にばかり付き合わされることになります。
身体の関係を築いていく枕営業
色恋営業が発展して一線を越え、身体の関係を持つと「枕営業」と言われます。
この「枕営業を禁止しているホストクラブもありますが、そこは内緒でこっそりと行われているとのことです。
ただし、この手を使うのは結構難易度が高く、関係を持ったことによりお店に来てくれなくなる女性もいるようです。
支配感で興奮させるオラオラ営業
本来の「オラオラ営業」はMっ気のある女性、強がっている女性にわざと強い態度に出たり、ののしったりしてメロメロにさせる高等テクニックです。相手がそれを受け入れるかを見極めて使うことがポイントです。
このタイプのホストが好きな女性は、「彼がこんな態度をとるのは私だけ」という優越感を持ち自分が彼の特別であると勘違いすることからはまっていきます。
逆にオラオラを絶対受け付けない女性客も多く、相手を見ないと客が怒って帰ってしまうという危険性もあります。
本気の恋と思わせる本命営業
色恋営業と区別が難しいのですが、女性客に自分はお客ではなく本命の彼女だと勘違いさせるのがこの「本命営業」です。
店外デートもするし、身体の関係も持って自分たちは本気で付き合っていると錯覚させます。彼女を勘違いさせ続けるために、同棲したり婚姻届をチラつかせることもあります。
大半のホストは、本当に本命の彼女がいたら絶対に店には呼ばないと答えるそうです。
お店でお金を使っている以上はあくまでホストと客の関係で、本当の彼女ではないと言えるでしょう。
まとめ
ホストという職業が自分を相手に売り込む仕事である以上、より多くのお金を落としてもらえるようにする必要があります。そういった意味でホストは常にお客を「育てて」いると言えるでしょう。
ちゃんとしたホストやホストクラブは、無理をさせず長く通ってもらえるというスタンスをもって営業しています。無理せずスマートにホストクラブを楽しんでくださいね。