【まだまだ足りない】2020年度 group BJ 年間王者・2億の男『ロイ』支配人単独インタビュー
group BJ の頂点に立つ男。それが、2020年の年間ナンバーワンプレイヤー・『CLUB GUYS/ ガイズ』の『ロイ』支配人です。
今回は満を持して、horeru編集部がロイ支配人に直接インタビューを敢行しました。group BJの年間王者は、はたしてこの2020年をどのように振り返るのでしょうか。
──この度は年間売上2億突破、そしてgroup BJ 2020年度年間ナンバーワン、本当におめでとうございます。
ロイ
『ありがとうございます!』
──すごく今更ではありますが、まずはおさらい的にロイさんのプロフィールからお聞きして参ります。ホスト歴は……2年ほどでしょうか?
ロイ
『2年半が経ちました。あっという間でした』
──しかし、「まだ2年半なのにどういうこと?」とつい思ってしまうご成績なのですが……。
ロイ
『いやいやいや。ホストを始めた頃は「まだ始めたてなので」って言えましたけど、今となっては「ゴリゴリのホストやん!」「2年? プロじゃん!」「売上もあるの? ウワこわい!」みたいな女性のお客様の反応が多くなってきていて、結構やりにくくはなってきています、もう』
──でも一方で、「支配人なんだ! スゴイ!」っていう反応もありますよね。
ロイ
『それはいらっしゃいます、たまに。でもそういう方は支配人の僕ではなく、『禅 / ぜん』代表の方に行きやすいです(笑)。僕のお客様になる方は、あんまり僕を「支配人」だと思っていないんですよね。それぐらいの方が気楽ですし、僕自身もあんまり意識していないです。名前だけという感じで』
──支配人になられて3ヶ月くらいでしたよね。ずっと幹部補佐でいらしたので、事情をよく分かっていない者からしますと「急な大昇格」のようにも見えます。
ロイ
『ああ、確かにそうですよね。group BJ BREAQREW は、急ピッチでの昇格というのができなくて。たとえ売上が2億あろうとも、人間性が伴っていなければ上には上がれないというルールなので、なかなか昇格は遅いと言われています。禅代表は飛び級で一気に「副主任」から「代表代理」になったので超異例でした。
僕も幹部補佐だったのでその座を狙ってはいたんですけど、幹部補佐だと次が「副主任」、「主任」という肩書で、どちらもちょっと嫌だなと思っていたんで、今回の「支配人」だったら僕としてはまぁギリギリ、というところです。でも本当はもっと上にいきたいです』
──では本来副主任、主任とステップを踏むべきところを……?
ロイ
『はい、一気に上げていただきました。純粋に嬉しいです』
──やはり人間性を評価されてのご昇格かと思うのですが、本日はそんなロイさんの中身をたくさん教えていただければと思います。
ロイ
『あはは、解剖してください。そんな、本当に何もないですよ』
──いえいえ。これまでのhoreruのインタビューを見返してみると、すごくお母様思いだったり、AAAがお好きだったり……。真面目ななかに、意外と少年ぽさのようなものがおありなのかなと思いました。
ロイ
『ああ僕、最近それは自分でもすごく感じます! 「意外と人だなオレ」、みたいな。ホストだと「ココロがない」とか「冷酷」って思われがちなんですけど。一昨日かな、公園でキャッチボールをしているおじいちゃんとおばあちゃんを見てめっちゃほっこりしたし(笑)。意外と人の心を持っているなって、自分で思いました。ちっちゃいことで喜べます、意外と 』
──意外と、なんですね(笑)。しかし小さいほっこりを見つけられるところに、大人の余裕を感じます。
ロイ
『いや、でも今年になってです。今までだったらイライラしていたことが、ちょっと見方が変わって物事をプラスに捉えられるようになって、急に変わりました』
──色々とご自覚できるまでに成長されたということでしょうか。素敵なことだと思います。
アルバイト時代に気づいた「限界」
──ロイさんはホストを始めた当初はやる気がなかったと聞いております。どのタイミングで変わっていかれたのでしょうか?
ロイ
『最初はシフト制のバイトという形で、軽く時間を埋める程度にやろうと思っていたんです。でもそれで3ヶ月程度働いて「ああ限界あるな、コレ」って気付きました。僕はやることが2つ以上あると集中できないタイプなので、どうせやるんだったら本気で一本でやろうと思って、2か月休んだのちにレギュラーとしてお店に入りました』
──2か月もお休みをされたんですね?
ロイ
『 一回全部整えて、集中してやろうと思って。当時他にもバイトをいくつかしていたので、お世話になっていた以上ちゃんと話をして辞めるために、『GUYS』に待ってもらいました。終わり方ってけっこう大事かなと思うので。それでレギュラーになって一気に火がついて、ガッと頑張ったんです』
──そうだったんですね。仕事を始めた当初のエピソードはありますか?
ロイ
『本当に小さなことですが、新入店者がそんなに指名をもらえるわけでもないので、お客様が笑ってくれたり「話しやすいね」などと言ってくださるようなときに、喜びを感じていました』
──素敵! でもそれは今も変わらないのではないでしょうか?
ロイ
『あ、変わらないです。本当に変わらないです。ただ、立場を手にしたりなにかを得ると、そこに突っかかって来る人もいるので、冷たい意見も多いです。今は色々見られますね、やっぱり。でもしょうがないです』
──やはり支配人ともなると色々とおありなのですね。
ロイ
『そうですね。3日前くらいも初回のお客様に「オーラないね」って言われました。全然怒るわけではないですしむしろ笑っちゃいますけど、ため息は出ちゃいます(笑)』
──ロイさんにオーラがないとは全く思いませんが、ただ一般の人が思う「ナンバーワンホスト像」ってもっと派手な雰囲気の人だと思うんです。でもロイさんは全然違うので、みなさんビックリされるのではないでしょうか。こんなに素敵なお兄さんがナンバーワンホスト? みたいな。
1億超えは新たなプレッシャーの始まり
──ということでロイさんは年間売上2億突破、そしてグループ記録も更新されました。目指されていたこととは思いますが、「計算通りだぜ」というような感覚はあったのでしょうか?
ロイ
『いえ、計算はしていなかったです。自分は心が強くない方なので、計算を下回ってしまうと傷つくんです。なので目の前のことを必死に、という感じでした。もちろん2億、最初は3億とか目指していましたけど、実際叶うのかとかはあんまり深く考えていなかったです。
それよりは、目先の毎月の勝負にこだわろうと思っていました。そうしたら上半期で1億を超えることができて、そこでやっと2億が具体的に見えてた、という流れで。まず最初は、「2年連続1億」からと考えていました』
──では、上半期で1億を超えられた時は安心されたのではないですか。
ロイ
『あ、めっちゃホッとしましたけど、本当にその瞬間だけでした。「うわっ、今度は2億か」というプレッシャーもあったし、上半期でちょうど1億だったので、仮に下半期でそれを下回れば「後半スベったな」と思われそうですし、色んなプレッシャーがありました。後半は本当に気持ちが苦しかったです』
──上半期を終えた時点でのインタビューの際から、さらにプレッシャーを感じてらしたのですね。
ロイ
『みんなが億を目指している中で「いや、1億いって当たり前ですし」みたいなことは言えませんし……難しいです。色んな目を気にしてしまいます』
──お話を聞いていますと、ロイさんは色んな視点から物事を捉えていらっしゃることに気が付きました。
ロイ
『嫌われたくない、という意識が根本にあるんですよね、昔から。なんでか分からないですけど……好かれたいとは思わないですけど嫌われたくないな。ヘルプもそのスタンスでずっとやっています』
「着いてこいよ」が言える男に
──「昔から」とのことですが、小さな時のロイさんはどんな方でしたか?
ロイ
『小中学校では学級委員長なんかをやっていました。部活も絶対部長で、リーダーシップを取っていくタイプでした。でも当時は「どんなふうに引っ張っていこう」とか考えないじゃないですか。だから今思えばけっこう嫌われてましたね、多分』
──……え?(笑)
ロイ
『今だったらもっとうまくできるかもしれませんけど、離れて行っちゃう子もいっぱいいたので 。「もっと人の信用を得られたな」とか今も考えますね。子どもって意見が率直じゃないですか。だから今も昔のことは結構考えますね』
──すごく色々なことを考えてらっしゃるということが分かりました。
ロイ
『頭がバクハツしそうになります。いつも考えていますね』
──たくさん考えてこそのナンバーワンホストなんですね。グループナンバーで1位になられるのは今回が初めてのことですよね。
ロイ
『はい、初めてです。僕は正直、ナンバーワンの自覚がなかったんですが、いざ表彰式でステージに立つと、気付いたら泣いていました。感極まるっていうか、「ああやったんだな俺、今年」って。2番のときには本当に自覚がなかったので、1番になってやっと「勝ったんだ」という実感がありました』
──以前のインタビューの際も「禅代表たちに支えられて残せた成績」とおっしゃっていましたが、個人的には禅さんとロイさんの対談をしていただきたいです。
ロイ
『ああもう是非。禅代表ありきなので、僕は。禅代表の言うことはいつも正しいと思っています。宗教とかよく言われるんですけれども(笑)そうではなくて、禅代表のことを心から尊敬しています。間違ったことを言っているのを聞いたことがないです』
──ご自身がグループナンバーワンになった今も、追いかけるのは禅さんなのでしょうか?
ロイ
『そうですね。売上以外の部分が今年の僕の課題です。売上だけじゃたぶん、見える世界の限界があると思うので。代表が人から信頼されている姿を見ると、ああ吸収しなきゃな、ここから学ばなきゃなと思います』
──具体的に「こういうところをマネしたいな」と思うポイントはありますか?
ロイ
『僕はマジで人を信じないので、そんな僕に「着いていきたい」と思わせたところ、でしょうか。それがまだ自分は人にはできていないと思うので。「一緒に居て楽しい」とか「負けたくない」「この人を勝たせたい」とか、そういう意識を育てるにはどうすればいいんだろうっていうのが今年の課題です。 僕からしたら すごいんですよ、これだけ一人の人と働けるなんて 』
──着いてきてもらえる人になる、ということですね。
ロイ
『そうですね、それが一番の目標です。どうしたらいいのか難しいですけれども……。でもこれまでは「思っていても言葉にできないこと」がめっちゃあったんですが、最近は本を読むようになりました。今は意識的に「知ろう」としています。昔は映画とかも嫌いだったんですけど』
──少し意外です!
ロイ
『長くて苦手だったんですよね。でも今は意識的に見るようにしています。映画って気持ちをたくさん勉強できるような気がして。「ここ、こうしてくれたら嬉しいな」とか「これかっこいいな」とか、自分もその世界に入ったていで見ています』
──そういう風に映画を見るんですね! 視点の違いを感じました。
ロイ
『あ、そうですか? たとえば恋愛ドラマで、うまくいかない恋人に男が手をあげたりする場面を見ると「なんでそれしちゃうんだろう」って考えたり……色んなことを考えながら見ていますね。まぁ、見すぎてもダメですけど(笑)』
──最近お気に入りの作品はありますか?
ロイ
『ミーハーなんですけど「梨泰院クラス」とか、「ロマンスは別冊付録」とか。韓国ドラマは1話が長いので見終わるのにすごく時間がかかるんですけど、自粛期間中なんかはずっと見ていました。あと、今まで見たことのない映画を見ようと思って「ワイルドスピード」とか。意外と楽しめました』
──そうだったんですね。では今年のロイさんは文化的な感じで?
ロイ
『そうですね、色んなものに触れたいなと思います』
『GUYS』をより強いお店に
──では、お店としての今年の目標はいかがでしょうか?
ロイ
『お店としてもグループナンバーワンは確実に獲りたいです。2020年は後半『CLUB DARLIN/ ダーリン』さんに追い上げられて、結構ヒヤヒヤだったんですよ。現状『DARLIN』さんの方が勢いがあって、上半期を飛ばせるのは向こうだと思うので、僕らとしては我慢の年かなという風に考えています。でもうまくひっくり返して、『GUYS』が常にナンバーワンであるようにしたいです』
──「ひっくり返す」には、どうしたらいいのでしょうか?
ロイ
『いや、ひっくり返るんじゃないかと思っていて、というのも今の『GUYS』って強いと思うんです。僕とか代表や風雅が強いというのではなくて、皆が「1,000万売りたい」とか「役職になりたい」とか、メラメラしているので。ちゃんとその目標に向かって動けていれば、強くなれると思っています』
──なるほど、従業員の皆さんの気持ちが燃えているんですね。
ロイ
『そうですね、なのであとは動けるかどうかです。そこは僕らが見てあげて、自分から動けるようになってもらおうかと。たぶん皆そうなれると思っています。まぁ、『DARLIN』さんに負ける気はさらさらないです』
──こうしてお話をお聞きすると、しっかり「支配人」の肩書が板についておられますね。
ロイ
『いやぁ、全然です(笑)』
──売上も指名本数もトップ。自信などついたのではないでしょうか。
ロイ
『いえ、自信はいまだに無いです。全然無いです。自分のことを嫌いなのはまだ変わらないです、いくら売っても変わらなかった』
──ご自分のことが、嫌い?
ロイ
『嫌いです。根っから「自分を自慢できない」って思っているので』
──謙虚さとも通じる部分はありそうですが……。
ロイ
『でも、押し殺しているわけでもないんですよ、本当に不思議なもので。まぁでも「嫌い」と言ってしまうとちょっとネガティブになっちゃいますね。自分に満足していないというか、「自分、まだまだイケるな」って思います』
──本当に自分に厳しい方なんですね。
ロイ
『自分のことを好きになりたいです。まだまだ足りないです』
──でも読書や映画鑑賞は、新しい自分を発見する機会になりそうです。
ロイ
『そうですね。なにかを得られたらひとつのゴールなのかな、と思います』
新店『BATTLE FIELD CLUB/ バトルフィールドクラブ』について
──ところで、group BJ BREAQREWさんから新店の『BATTLE FIELD CLUB』がオープンしますね。
ロイ
『はい、『YU-MA / ゆーま』プロデューサーの新しいお店です。僕自身はこれからも『GUYS』でやっていくんですけども。もともと『GUYS』も「YU-MAのお店」と言われていたお店なので、『BATTLE FIELD CLUB』も一瞬でそうなると思います。ただ、そこで『GUYS』も負けるわけにはいかないので』
──そうですよね。
ロイ
『だからといって今度は僕のお店という風に見せたいわけではないですけれども、「group BJの本店は『GUYS』」という印象だけは譲らないです。それこそが、YU-MAさんたちお店を作ってきた方々に対しての恩返しのような気がしています。僕一人では無理ですが、禅代表や従業員のみんながいるので大丈夫です 、そこは自信があります。
ただ、YU-MAプロデューサーがいたから僕も「売上上げたい」「一番獲りたい」って思ったんです。あんなに魅せられるホストって間違いなくいなくて、生粋のホストと言いますか、男としてかっこいい「鑑」みたいなホストだと思っているので。その人が先頭に立ってお店を作って、そこで誰かが何かを感じて次の世代が育って、となってくると思うので、近いうちにライバル店になるんだろうなと思います』
──よき兄弟店であり、ライバル店となるということですね。
ロイ
『そうですね。でも「寄せ付けない」を目標に、強気にいきます。一番しか興味ないですね。「表彰式で待ってます」と伝えたいです。YU-MAプロデューサーもこれからは社長兼プレイヤーということで、その両立は本当にすごいと思うのですが、プレイヤーである以上は負けたくないです』
──お二人のバトル模様が今から楽しみです。
ロイ
『はい! 「やるからには一番」と教えてくれたのはYU-MAさんなので、負けないように一番を目指し続けます』
──どちらも応援しています! ロイさん、本日はありがとうございました。