シャイな24歳男性がたった1年で月間売上1,000万突破ホスト& group BJ「JKC」覇者になるまで【『リオ』単独インタビュー】

2020年11月、ひとりのシャイな男性が『THE GENTLEMEN’S CLUB』の門をたたきました。彼の名は『リオ』。のちに「あざとい沼男」の異名で知られるようになり、月間売上1,000万という数字を叩き出すことになる男です。

今回はそんな彼が21年秋の group BJ 「JKC」トップに立ったということで、horeru 編集長による単独取材を執り行いました。

編集注:『JKC』
……ホストクラブグループ・group BJ の最大イベントのひとつ。「Junior King Cup」の略。店舗の枠を超え、入店1年未満の group BJ 新入店者たちが月間売上金額で競い合うイベント。

入店たった2ヶ月でタワーをしたという伝説や「あざとい」異名の秘密、はたまた初恋の思い出まで……今回もまた一段と濃いインタビューになりましたよ! どうぞ最後までご覧ください。


──リオさん、この度はおめでとうございます! JKC覇者になったご感想は。

リオ
発表が11月3日の営業中で、ちょうどお客様がいるときに社長から電話があって「今発表が出たぞ、おめでとう」って言われて。

お店の皆が喜んでくれて、マイクで「JKC優勝したぞ」って言って、タワーをしていただいたのが思い出ですね。 実感もわいてはいますが、気持ちはもう次に向けて動いています。

──すごい、おめでとうタワーですか! 素晴らしい二次効果がありましたね。覇者ってそういうことですよね。

リオ
(照れ)


将来が見えないときに出会った「ホスト」という職業

──そんなリオさんがいかにホストとして覚醒し、JKC覇者となったかを今回は分析していきたいと思います。もともとは広告会社にお勤めだったんですよね。

リオ
はい、新卒で入社したのですが、人間関係がよくなくて。

──人間関係。お辛かったのでは。

リオ
そうですね……イジメなどがあったなどというわけではなかったのですが、みんなパソコンに向かって仕事をする感じで。業務以外の話もできず、人間的なコミュニケーションがまったくなかったんです。

もちろん自分が仕事に追いつけてなかったという部分もありましたが、 波長が合わなかったことに息苦しさを感じてしまったのもありました。相当、キツかったです。 辞めたあとはアルバイトをしていたんですけど、僕にとっては堕落期間というか。今後どうしようかなって思っていました。

──そこからホストに転身するきっかけはなんだったのでしょうか。

リオ
アルバイトしていたのが歌舞伎町の「スコール」というお店で、そこで現『CLUB ARTIST / アーティスト』のアラタ代表と、ウェイターとお客様という関係で出会ったんです。次第に親しくなって、あるときに「ホストやったらどう?」と言われていて。それがきっかけのきっかけみたいなものでした。

当時はホストという仕事にあまり興味がなかったのですが、まわりまわって一条ヒカル会長のYouTube動画を見て、「未経験者から売れる」というところがすごく魅力的に思えて。そこで体験入店で『THE GENTLEMEN’S CLUB』に行ったら、アラタ代表がいたんです。僕知らなかったんですよ、代表がいるなんて。

──偶然の再会だったわけですね。

リオ
はい。「はじめまして」と挨拶しようとしたら「あれ! 見覚えがあるぞ!」ってなって(笑)。あちらも「ええ! なんでいるの!」って言ってました。

そのときに「ホストをやるなら絶対ここでしょ」と固い握手をされて、お店の雰囲気も拝見して良いなと思ったので、入店しました。それがちょうど1年前のことです。

「人懐っこい」はつくれる

──会社員時代やアルバイトでのお話を聞いていると、リオさんはコミュニケーションをとても大事にされているようです。人懐っこいのは昔からですか?

リオ
いや! それはちょっと違うんです。僕って、いわゆるムッツリだと思うんですよ(笑)

──ムッツリ?笑

リオ
少年時代は感情があまり素直に出せなくて、相手に対して「好き」っていう感情があっても言えなかったり。本当に親や妹とか、身内だけにしか出せませんでした。

──シャイだったんですね。

リオ
僕は小3から大学3年まで野球小僧で、野球としか向き合ってなかったんです。だから例えば女性とのかかわりをどういう風にすればいいかとか、全く分かりませんでした。

中一の頃はいわゆる初恋の人が出来たんですけど、それも1年間告白できませんでしたし。全然好きとも言えず、目が合うだけでドキドキしていました。はずかしくて言えない、拒絶されたらどうしよう、みたいな。そういう中学生時代を過ごしました。

──ちなみにその恋の行方は?

リオ
先輩に後押しされて告白して、実りました!

──!!! 初恋が? すごい!

リオ
はい。実って、3年ほど付き合いました。

──素敵な恋愛経験がおありなのですね。ですが話を戻すと、シャイはシャイだったと。

リオ
はい。でも、大学生になって居酒屋でバイトを始めてから徐々に変わっていったというか、「この仕事では社交的にならないといけない」と思ったんです。

──真面目ですね!

リオ
あはは! そのときにけっこう社交的になれたと思います。でも一番変われたのは「スコール」で働いていた時期ですね。やっぱり歌舞伎町には人が多くて、それも色んなかたと関わっていたので、あの時期が一番大きかったかなあと思いますね。

──荒療治ではないですが、シャイ気味な方でも歌舞伎町まで来て働けば、意外と話せるようになるということなのかもしれないですね。

リオ
それはあると思います。

──そんな中、ホストになるつもりはなかったというところから『THE GENTLEMEN’S CLUB』体験入店に至るには、やはり YouTube の影響があったのでしょうか。

リオ
そうですね、それに僕の中では金銭的なところも大きくて。僕は大学に行って、実は国語の教員免許も持っているんですが。

──イケメン国語教師。なんてこった!

リオ
なんてこった!(笑) なんですが、奨学金を借りていたので、その返済をしなければならなくて。それから愛犬が心臓の病を抱えていて、もし手術するなら、そういう費用は僕が持たなければならないとも思っているんですね。

そう考えていると「さすがに昼職やアルバイトだけでは将来見えないな」と思い、今後を模索する中でホストという選択肢が出て来たんです。 やっぱりお金に苦労したくないという気持ちが大きく、やるなら今しかないと思い立って、お店に連絡させていただいたという流れです。

──自分の中で一歩踏み出す勇気を持てたのが、今につながっているというわけですね。

リオ
そうですね。叶えたい夢ももちろんあるんですが、自分の今の課題を解決するにもホストが僕には向いていました。

──様々な経験を経てお話するのが大好きになったリオさんにとっては、いい選択肢だったと。

リオ
そうですね。今は楽しくお仕事できているので、ありがたいです。

──ところでリオさんの TikTok を拝見したのですが。「あざとい沼男」キャラは一体どこから?(笑)

リオ
あはは! それはですね……あるとき女性アイドルがやっている「プク顔」をお客様に見せたり、うるんだ瞳で見つめたりしてみていたら、「それはあざとい」「シャンパン入れちゃうよ」と言われたことがありまして。当初は無意識だったんですが、そういうことがあって、じゃああざとく行こうと(笑)。

それに僕、かわいいって言われるのが好きなんですよ。いくらカッコいい人でも、ドジを踏んじゃうと「うわー」って幻滅されちゃいますよね。でもかわいいって言われている人は、ドジをしても「こういう一面もあるんだ、かわいいね」って言われるんです。……というようなことを新垣結衣さんがドラマで言っていて。

──なるほど、「かわいい」は許されるんですね。

リオ
そうなんです。それで「あ、それ良いな」と思った、という事情もあります。

──元は天然だったのが、ご自身でさらにそういったキャラに寄せてこられて、あの「あざとい沼男」が誕生したのですね。これはお姫様もたまらないでしょうね……。

自分もお客様も、楽しませる

──もともとホストという職業には、どういうイメージを持たれていましたか?

リオ
うーん……マンガ「闇金ウシジマくん」のようなイメージがすごくありました(笑)。あとは、イケイケなお兄さんたちがキレイな女性にお金をいただいて、バンバン遊んでるんだろうなって。

──なるほど(笑)。実際に働いてみて、いかがでしたか?

リオ
実際は全然違いました。あくまでも自分の夢や人となり、従業員への想いをお客様に認めてもらって、それがご指名やシャンパン、今回の JKC ナンバーワンなどにつながっているので。

「だましてとってやる」みたいな感覚は『THE GENTLEMEN’S CLUB』に入ってからは無かったです。意外とクリーンだなと思いましたし、このお店に入って良かったです。

──新入店者時代の思い出はありますか。

リオ
僕が入った時期は、前々回の JKC 覇者だった天音シン主任の、JKC 特典の等身大パネルが店頭に出ていて「あ、こういう人がいるんだ」って思っていたんです。

そのシン主任の師匠が承太郎マネージャーだとあとあと聞いたのですが、マネージャーには本当に目をかけていただいて、基礎基本から色々と教えてもらって。それらの徹底だったり、あとは「自分も楽しんで、お客様も楽しませる」という理念は、今にも生きていると思います。

たまについつい忘れてしまうこともあるので、そういうときには喝を入れていただいて、また意識をリセットして、ということを営業中もしていただいています。

──承太郎マネージャーはリオさんにとっても師匠なのですね。それからリオさんは、入店2ヶ月でなんとタワーをされて、ナンバーにも入ってらっしゃいましたね。

リオ
なつかしいですね。タワーをやっていただいた日は、天音シン主任が休暇で不在でした。そのときに誰がお店を引っ張るかという話をし、新入店者の僕にも出来ることはあるんじゃないかって考えて、「今日しかない」とお客様に伝えたんです。

最初は悩まれていたんですけども、最終的には「リオくんのためにやるよ」とタワーをしていただいて、ラストソングも取ることができました。お店のナンバーワンがいないときに新入店者の僕がそれをやったことって、とても意味があったんじゃないかなと思います。

──周りの方も「うかうかしていられない」となったでしょうね。

リオ
隣りにいた従業員に「え、何? リオくんもタワーやるの? マジかー!」と言われたことを覚えています(笑)。「すげー!」って。

「隣にいた従業員」を再現するリオさん

──それはそうなると思います(笑)。 新入店者ながら、すでにお店の空気を意識されていたのですね。

リオ
ホストをやるからには一番になりたいなとずっと思っていて、ラストソングも「その日のお店の一番」という意味なので。そこは取りに行きました。

──信念が本当に強いかたなのですね。見習います。

悔しくて仕方なかった夏の「JKC」

──JKCって、今年は夏にもありましたよね。

リオ
はい、その時は3位でした。もうあの、悔しすぎました。しかもその月、お店としては念願の「1億店舗」という目標を達成したんですが、僕個人は目標だった「月間売上1,000万」も達成できなくて。

「group BJの売れっ子って入店1年以内に1,000万は達成してるよね、あとJKC覇者でもあるよね」という共通認識があったので、僕もそこに行きたいなと思っていました。だから、9月のミーティング時に「10月 JKC が開催されるよ」と聞いてからは、もう行くしかないと思って9月からずっと準備をしていました。

──「10月になったら頑張ろう」ではなく、その前から準備しておられたのですね。意識が違います。悩まれたこと、苦労したことはありますか?

リオ
長く指名をしていただいているお客様には、負担をかけてしまうかもしれない分プレッシャーにならないように努めました。また、指名いただいて日が浅い方に対して、気持ちよくお店で遊んでいただくためにはどう伝えたらいいんだろう、というのが一番の悩みどころではありました。あとは、どれだけより多くのお客様にもっと自分の魅力に気付いてもらえるか、ということも考えました。

──企業秘密だとは思うのですが、今後同じ経験をする後輩さんへはどうアドバイスされますか?

リオ
今の立場をいい意味で活かす」、ですかね。新入店者時代、中堅、そしてより上の立場になったとき、それぞれで状況が違うと思います。そのときの立場を活かして動くというのは大事なことだと思います。

──その時々で使えるカードが違う、それをいかに探すかということですね。勉強になります。10月は JKC を制覇し、さらに月間1,000万という目標も達成されましたが、今後はどんな目標がありますか。

リオ
やっぱり1,000万というタイトルは継続したいのと、来年は「売れっ子」の基準である1億円プレーヤーになりたいなと思っています。欲張りなんですけど、月間指名100本も狙いたいです。

なにより、僕のお客様が一番従業員に愛されて、「リオくんのお客様とヘルプで話すときが一番楽しい」って言ってもらえるくらいでないと、その目標は達成できないと思うので……それくらいお客様と心を通わせて、お互いにお互いの良さを引き立て合いたいです。

あとは楽しむことですかね。プレッシャーで潰れてしまわないようにしたいです。ああそれから、次の JKCではまた『THE GENTLEMEN’S CLUB』から覇者を輩出したいなと思います。3連覇を成し遂げたので、次は4連覇してほしいです。

──目標がたくさんですね。そのために努力していることなどありますか。

リオ
やはり見た目にはもっともっと気をつけて、唯一無二のホストになりたいなと思っています。カッコよくいたいです。

──あれ? 「かわいく」ではなく?

リオ
あー! 間違えた!(あざとく) カッコよく、かわいくですね。

──あざとい。最後に、リオさんが感謝したい人へのメッセージをひとこと、お願いします。

リオ
まずはJKCの期間を一緒に走り抜けてくれたお客様と、従業員全員に感謝したいです。あとはこの『THE GENTLEMEN’S CLUB』を見つけさせてくれた一条ヒカル会長、僕の源氏名をつけてくれた翔社長、そして僕にホストとしてのイロハを教えてくれた承太郎GM。あとは、本当の本当に最初のきっかけを与えてくれたアラタ代表。すべての人に感謝したいです。

それから今回の JKC は『THE GENTLEMEN’S CLUB』の従業員がワンツースリーで、2番がウタ君、3番がハク君でした。2人にはとくに、感謝したいというか、ライバルでいてくれたので……2人がいなければこの結果はありませんでした。

リオ『これ、JKCの発表があった後に撮った写真なんです』

──ライバルがいるっていいですよね。

リオ
そうですね。しかも同じお店にいるから動きも全部見えていて、ずっとヒヤヒヤしていました。『THE GENTLEMEN’S CLUB』は本当に強いお店だなって思います。新入店者が売れやすいですね。

──実際ここに、入店2ヶ月でタワーをされたかたがいるくらいですもんね。

リオ
そうですね(笑)。 ホストになって良かったです。今、楽しいです。

──それが一番ですね。良いお話を伺いました。これからも楽しんでお仕事されてください! ありがとうございました。

THE GENTLEMEN'S CLUB

THE GENTLEMEN'S CLUB

東京都新宿区歌舞伎町2-13-4 第6金嶋ビル 6F

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